【新車試乗】MINIの中で最も人気の5ドアモデルに試乗。1.5L 3気筒ディーゼルはどう進化した?

中央にセンターメーターを配し、センターパネルの最も下側にトグルスイッチを並べたMINIならではのインパネからは、同セグメントの中でもトップクラスの高い質感と、非常に凝ったデザイン性が伝わってきます。

1.5Lの直列3気筒ディーゼルターボに組み合わされるトランスミッションは、6ATで、今回のマイナーチェンジで搭載された新開発の7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)、「ジョン・クーパー・ワークス」向けの8速スポーツATではありません。

しかし、街中からワインディングまで6ATでもスムーズかつダイレクトな変速フィールを味わえますから、6ATだからといって選択肢から外してしまう手はないでしょう。

さらに、116ps/4000rpm、270Nm/1750-2250rpmというアウトレットとは思えないほど、下からのトルク感があり、さらに高速域のパンチ力も実用上は不足を感じさせません。4人乗車で、荷物を満載するという状況が多くなければ、JC08モード燃費23.9km/Lで、給油時は軽油で済む経済性の利点も見逃せません。

対して、車両価格は347万円(試乗車は多彩なオプションで488万6000円まで跳ね上がる)で、1.5Lガソリンの「クーパー 5ドア」よりも約20万円高くなりますから、燃費で元を取るのは現実的ではないかもしれません。

それでも、先述したトルクフルな走りは魅力ですから、高速道路を使ってロングドライブを楽しむような使い方にはとてもマッチしそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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