【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第25回 ・若手デザイナーが描いた90年代コンパクト。トヨタ・ターセル/コルサ/カローラⅡ(4代目)

80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第25回は、カジュアルな質感と明るさをミックスした、ファッショナブル・コンパクトに太鼓判です。

「アーバン感覚で若々しいスタイル」をテーマに、小さなクルマだからこその独自の高品質感やファッション感覚を取り入れ、1990年に登場したのが4代目のターセル・コルサ・カローラⅡです。

80年代まで明確に分けていたロワーボディとキャビンを一体的につなげる新たな手段として、フォルムをひとつの丸みと想定。その結果、シンプルでクリーンな面が、ボディ全体の大きな単位で構成されました。

コーナーが絞られ、より丸さが強調される3ドアは、張りのあるリアハッチパネルに、3次曲面の大きなリアガラスがぴったり収って高い質感を構築。さらに、円弧を描く専用スポイラーは一体感が魅力です。

丸みを若干抑えた4ドアは、ボンネットに凸面を加えることで独自のボリューム感を確保。大きなキャビンとリアハイデッキのつながりもスムーズで、一体表現のリアランプとガーニッシュが後ろ姿を引き締めます。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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