また3ドアは、ショルダーにおかれたグレーの幅広モールが軽快感を生み、一方の4ドアは、前後バンパーをつなぐ黒のモールが長さを表現するとともに、セダンらしい落ち着きも与えます。
エクステリアに準じ、一体成形の広い面で構成されたインテリアは、カジュアルな高品質感。また、イエローやグリーン、パープルなど彩度の高いパステル調のカラーは、面質の高いボディにマッチします。
デザインチームは、若手を中心に自分たちが納得できるコンパクトを標榜。たとえば、女性を意識しながらも従来の表面的な手段に陥らず、視界の確保などより本質的なアプローチを試みました。
同時期の初代セルシオを筆頭に、新しい表現でありながら、しっかりしたモノ作りをするという機運が、当時のトヨタには浸透していたのかもしれません。
●主要諸元 トヨタ カローラⅡ 3ドア ZS(5MT)
形式 E-EL43
全長3930mm×全幅1645mm×全高1365mm
車両重量 880kg
ホイールベース 2380mm
エンジン 1496cc 直列4気筒DOHC16バルブ
出力 115ps/6600rpm 13.8kg-m/4000rpm
(すぎもと たかよし)