【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第22回・一品モノのようなアートボディ。日産・シルビア(S13)

フルパッドのインパネ、一体発泡成形のシートは、徹底してシームレスに仕立てられ、ソフトタッチ形状で統一されたパーツはすべてが新設計という意欲作です。

当時の日産は久米豊社長の元、組織改革が進むなど現場の志気が非常に高く、同年のシーマ以降次々とヒット作を送り出します。

豊かなボディ、細いAピラーの繊細なキャビン、きらめくグリルによる、ほとんど奇跡のような一品モノのスタイル。アートフォースと名付けられたボディは、そうした勢いが生んだ果実なのかもしれません。

●主要諸元 日産 シルビア K’s(5MT)
形式 E-S13
全長4470mm×全幅1690mm×全高1290mm
車両重量 1120kg
ホイールベース 2475mm
エンジン 1809cc 直列4気筒DOHC16バルブ・ターボ
出力 175ps/6400rpm 23.0kg-m/4000rpm

(すぎもと たかよし)

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
続きを見る
閉じる