フルパッドのインパネ、一体発泡成形のシートは、徹底してシームレスに仕立てられ、ソフトタッチ形状で統一されたパーツはすべてが新設計という意欲作です。
当時の日産は久米豊社長の元、組織改革が進むなど現場の志気が非常に高く、同年のシーマ以降次々とヒット作を送り出します。
豊かなボディ、細いAピラーの繊細なキャビン、きらめくグリルによる、ほとんど奇跡のような一品モノのスタイル。アートフォースと名付けられたボディは、そうした勢いが生んだ果実なのかもしれません。
●主要諸元 日産 シルビア K’s(5MT)
形式 E-S13
全長4470mm×全幅1690mm×全高1290mm
車両重量 1120kg
ホイールベース 2475mm
エンジン 1809cc 直列4気筒DOHC16バルブ・ターボ
出力 175ps/6400rpm 23.0kg-m/4000rpm
(すぎもと たかよし)