なぜその言葉!? ドライバーが覚えた日本語が面白い【TOYOTA GAZOO Racing WRC 2017年シーズン報告会】

そしてトークショーの途中で、来シーズンからTOYOTA GAZOO Racing WRTに加わるオット・タナクとマルティン・ヤルベオヤがサプライズゲストで登場しました!

タナクといえば、「タイタナック事件」を思い出さずにはいられません!!

2015年ラリー・メキシコのSS3アタック中にコースアウトし、車ごと湖に転落したタナクは水没する車内から間一髪で脱出。その後引き上げられたマシンをチームが脅威のスピードで修復し、見事レースに復帰し最後まで走り切ったのです! そしてフィニッシュポディウムにシュノーケルを着けて登場し、世界中のファンの心をわしづかみにしました。

 

そんなタナクに、豊田章男社長からTOYOTA GAZOO Racingのロゴ入りシュノーケルがプレゼントされました。

「また湖に落ちた時ように……」ではなく、「来シーズンはラリーイタリア・サルディーニャで勝ち、これをつけて海に飛び込もう!」という熱い想いが込められていました(サルディーニャで優勝したら、ドライバーやチームスタッフが海に飛び込むのが恒例行事なのです)。

2017年シーズン、WRC4連覇中のセバスチャン・オジェと共にMスポーツで戦いドライバーズランキング3位を獲得したタナクはトヨタ参戦について

「我々にとって、新しいチームに参加できることは非常に嬉しく思います。実はこの契約に関してはトミ(マキネン)と長いこと話をしていました。トヨタは非常に強いチームですし、ここに入ることによって私のチャンピオンシップも狙えるのではないかと期待しています。勝ちにいきたいですね」

と語りました。

柔道を20年ほどやっているというコ・ドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤも、トヨタ加入の意気込みをみせました。

「このトヨタファミリーに入れたことは、非常に嬉しく光栄です。来シーズンが楽しみです。どうぞよろしくお願いします!」

通常このような報告会はプレス向けとなっているのですが、今回は30名のファンを招待するという粋な計らいがありました(応募総数1000件以上だったそうです)。

ファンからの質問コーナーでは「市販車とWRCカーの違いは何ですか?」と尋ねられ、ラトバラは笑顔で答えていました。

「まずパフォーマンスが違いますね。WRCカーはホットコンディションやジャンプ、ロッキーな場所、アイスといった所に全部対応しなければいけないわけです。そしてサスペンション、エンジンマウント、ギアボックス、シャシーなど、全て様々な要素の最適化と車体の剛性を上げて安定したパフォーマンスができるようにしています。でも、安全のため市販車ではやらないで下さいね(笑)」

またファンから応援メッセージ入りのダルマが贈呈されたのですが、これには全員大喜び! 日本のファンの想いが届いた瞬間です。

現在、残念ながらWRCは日本で開催されていません。招待された幸運なファンの方は、普段中々会うことができない憧れのドライバーを目の前で見ることができ最高の思い出になったのではないでしょうか。このような機会が、これからたくさん増えていってほしいですよね。

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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