白兎神社や恋島・恋人の聖地で縁結び〜道の駅 神話の里白うさぎ(鳥取)【車中泊女子の全国縦断記】

道の駅から目の前の白兎海岸へは、国道9号線に架かる白兎歩道橋で渡ります。美しい白浜が続くこの海岸線は【日本の渚百選】にも選定されています。

歩道橋からは日本海が一望でき、絶好の撮影ポイントとなっています。写真の海岸線、左側に見える三角錐のような岩は房島です。

写真左側にそびえるのは気多ノ前(けたのさき)、正面の巨岩が淤岐ノ島です。白兎が負傷して上陸した岬が、この気多ノ前だと伝えられています。

岬のたもとには、古来、気多ノ前の神ヶ岩に鎮座していたという【白兎川下神社】がひっそりと佇んでいます。白兎神社とともに宝暦14年(1764)7月2日に再興し、大正元年(1912)10月に白兎神社に合祀されましたが、お社は今もここに祀られています。

御祭神の豊玉比売(トヨタマヒメ/海神・綿津見大神の娘)は神ヶ岩に庵をむすび鵜の羽根を敷き、鵜草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)を産んだあと龍神となって海に還ったと伝えられ、婦人病に霊験あらたかとして広く信仰されているそうです。

淤岐ノ島の手前、砂浜に石燈籠がこつぜんと建っています。礎石となっているのは神楽岩、別名【恋島】といい、大国主が八神姫にプロポーズした場所といわれています。

この石燈籠は安政5年(1858)に地元の若者たちが建てたといいますから、筋金入りの〝恋人の聖地〟です! 台風や冬の荒波にも耐え、現存していることがもう奇跡ですね。ここで夕陽を眺めながら悠久の時を感じれば、しぜんと愛が深まりそうです。

気多ノ前展望台から間近に淤岐ノ島を眺めれば、頂上の鳥居もはっきりと拝むことができます。島と岬の間に広がる岩礁は、白兎の神話のワンシーン、サメの背に例えられます。この写真の時間帯は干潮から2時間ほど過ぎた頃でした。

さて、また道の駅に戻って今度は【もさバーガー】(500円)をお持ち帰り。地元の特産・もさエビのエビカツを、可愛いハート形のバンズでサンドした縁結びの地にふさわしいご当地バーガーです。

もさエビは甘エビよりも甘いと評判なのですが鮮度が落ちるのが早いため「幻のエビ」と言われているのです。そこで新鮮なうちにエビカツにしたんですね。1個につき、もさエビ5尾分が贅沢に使用されていて、外はサクサク、中はフワフワです。バンズが黒いのは、白イカのイカスミ。ボリュームある逸品でした。

道の駅では【白兎起請文】(神符3枚セット300円)などなど「縁結び」グッズもたくさん取り揃っています。

うさぎ駅長『命(みこと)』くんもお待ちしてます。正面のお姿は、現地で実物をご覧ください。

(松本しう周己)

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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