白兎神社や恋島・恋人の聖地で縁結び〜道の駅 神話の里白うさぎ(鳥取)【車中泊女子の全国縦断記】

旧暦10月は「神無月」ですが、全国八百万の神々が集まる出雲では「神在月」と呼んでいます。

それに合わせて国道9号線を京都方面から出雲に向かう途中、鳥取の道の駅【神話の里 白うさぎ】に立ち寄りました。こちらも縁結びにご利益があることで有名なのです。

道の駅【神話の里 白うさぎ】
住所:鳥取県鳥取市白兎613
電話:0857-59-6700
駐車:普通車 111台/大型 14台/身障者 3台

物産館では海産物やお土産品、手づくりジェラートなどを販売。2階レストランからは海岸を眺めながら海鮮が味わえ、1階にはあの【すなば珈琲】も入っています。電気自動車(EV)急速充電器、公衆Wi-Fiも設置。

小沢見海水浴場(白兎海岸)が目の前にあるので足洗い場も設置されています。これは助かりますね。

住所はずばり鳥取県鳥取市「白兎(はくと)」。地名の由来でもある日本神話『古事記』『日本書紀』に登場する『因幡の白兎』の舞台が、この一帯なのです。道の駅の隣には白兎を御祭神とする【白兎神社】が鎮座し、周辺の原生林は国の天然記念物に指定されています。

『因幡の白兎』とは、ざっとかいつまんで書くとこんなお話です。

大国主とその兄神たちが八上姫に求婚すべく、出雲から因幡の国へ訪れてきていました。
一方そのころ、洪水で淤岐ノ島(おきのしま)に流された1匹の白兎が海を越えて渡ろうと、わに(サメ)を騙して対岸まで並ばせ、その上をぴょんぴょん跳んで、ついに渡り切ろうとしたとき嬉しさのあまり騙したことを口走ってしまいます。
怒ったサメに毛をむしられ丸裸にされた白兎が泣いていると、大国主が通りがかり、「池で体を洗って蒲(ガマ)の穂をつけなさい」と教え、その通りにすると元の姿に戻りました。(その前に大国主の兄たちも通りがかりましたが、嘘をついてからかっています。)
喜んだ白兎は「八上姫は兄神ではなく、あなたを選ぶでしょう」と告げ、こっそり八上姫にこのことを報告しました。これを知った八上姫は兄神たちの求婚をしりぞけ、大国主と結ばれました。

大鳥居横に設置されている、可愛いピンク色の【すご!ウサ縁結びポスト】には、白兎神社で縁結びの祈願を受けた御札が収められています。直筆のラブレターは勇気が要りますが、このポストに投函すると後押ししてくれるかも!?

さらに、ここに投函すると【すご!ウサギ小型印】の消印を押してくれるのも人気のひとつとなっています。

この砂像は、大国主命が八上姫に求婚しているところでしょうか。この神話は「日本初のラブストーリー」として、発祥の地である白兎一帯が2010年に【恋人の聖地】に認定されました。

参道を挟んで砂像の正面に、蒲の穂がほんの半畳分ほど保護されています。昔はもっと広範囲に生えていたのでしょうね。

白兎が傷を洗ったとされる御身洗(みたらし)池。雨が降っても日照りが続いても水量が変わらない、「不増不減の池」ともいわれています。ここには2005年頃から春・夏・秋と5〜6回は訪れていますが、確かにいつも変わらないように見えます。

【白兎神社】の御祭神は白兎神。白兎が大国主と八上姫の縁結びをしたことから、縁結びにご利益があるといわれています。由緒ある神社ですが、創祀年代は分かっていません。現在の社殿は鹿野城主・亀井武蔵野守茲矩公が慶長の末ごろ(1610〜15年頃)に再建したもので、本殿は当時のままだそうです。

本殿の土台には【菊座石】と呼ばれる28弁の菊花を彫刻したものが6箇所あり、これは全国的に見ても珍しく、神社創設が皇室と何らかの関係があったものと推察されています。

神社から国道9号線に戻り、右に200mほど行くと【ハマナス自生地】があります。自生南限地として国の天然記念物に指定されており、5〜6月には赤紫色の花が目を楽しませてくれます。ハマナスはバラ科の植物で、花からはほのかに甘く優しい香りが漂い、ロマンチックな気分を盛り上げてくれそうですね。

道の駅に戻り、【白うさぎの台所】でランチに『わにラーメン』(500円)をオーダーしてみました。先ほども出てきました、わに=サメということで、人工フカヒレ入りの醤油ラーメンです。形は似ていても味も食感もフカヒレとは別物ですが、リッチな気分を味わえます。

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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