東京モーターショーに出展されるコンセプトカーから、各社注目車をピックアップ。担当デザイナー氏に速攻インタビューを試みました。第7回はホンダUrban EV Conceptです。
── はじめに。EVのコンパクトカーとして、今回少し懐かしいイメージのクルマとしたのはなぜですか?
「カタチからというより、2019年に欧州で発売を想定するBセグのEVを考えたとき、やはり人に寄り添った、親しみのあるデザインであるべきと考えました」
── いまホンダが進める「エキサイティングHデザイン!!!」とはかなり傾向が違いますが?
「たとえば、フィットならフィットと、それぞれのクルマには各々のお客様層があって、デザインもそこに合わせて考えるべきだと。同じホンダでも、すべてシャープなカタチということではないと思います」
── 印象として、とにかく面がシンプルで奇をてらったところがありません
「従来のように、とにかく手を動かして線を引いてみるということではなく、どう使われるか、どういう存在であるべきかを考えました。極端な話、クリーンカーとして、家の中に入れても違和感のないような存在です」
── ホワイトのボディに、ライトやバンパーなどの要素を最低限の黒で示したのが面白いですね
「シンプルにする際、どこまで要素を抜いたらクルマでなくなってしまうか、どこまでならクルマに見えるかという観点があります。今回は、その足し算引き算を繰り返したわけですね」
── 前後のホイールアーチも、過不足のないとても自然なバランスです
「当然、最初にボディ全体を決めたわけですが、今回はグラフィックを先に決めて、そこに向けて面を作るなども試行しています。インテリア家電の美しいツマミのように、まず目に入る部分を意識することで親しみを感じる。その上で、ノイズならないデザインを吟味しました」
── ホイールも親しみの表現ですか?
「はい。ホイールの性能を直接見せるのとは異なる表現を模索しました。色もカタチも、それこそ部屋にあっても違和感のないデザインですね」
── 本日はありがとうございました。
(語る人)
株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター デザイン室 1スタジオ
照井悠司 氏
(インタビュー:すぎもと たかよし)
【関連リンク】
【東京モーターショー2017コンセプトカー・デザイン速攻インタビュー】
第1回「トヨタ Tj CRUISER」
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第2回「ダイハツ COMPAGNO」
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第3回「三菱 e-EVOLUTION CONCEPT」
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第4回「日産 IMx」
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第5回「マツダ VISION COUPE」
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