【空気なしタイヤ試乗】タイヤとして使える可能性を確認! これからの進化に期待が高まらずを得ない!!

ただし、高速走行ではやや微振動があったとテストドライバー氏からの発言もあります。高速だけでの振動はバランス取りが空気入りタイヤでも必要です。どの程度、どんなバランス取りが必要か、という課題が見えただけでも大きな進化と言えるのだと思います。

まとめると、普通に走って使えるだけのポテンシャルはあったんだと思えました。課題が見えてきたことも大きな進歩だと言えるでしょう。

テストに供されたもう一台の車両、電気自動車のFOMMなどで、これからのコミューターをこれからのタイヤで育てていく。そんな気概とか夢みたいなのが今の自動車業界や日本の産業界に必要かな、とさえ思えました。

ベンチャー企業を嘲笑うのではなく、創業者の志を全日本自動車産業で持っていれば、こんなに強いものはない、と感じます。

余談ですが、先日の日産リーフの発表会も、世界初公開であればここまでクルマを中心にした見応えのある発表会にできるんだなと感じたばかりです。

このコンセプト・タイヤはそこまで期待させてくれる中間報告でした。このコンセプトに限らず、いやがおうにも東洋ゴム工業の今後に期待が高まります。そう感じました。

奇しくもここは、50年ほど前に日本中を巻き込んで盛り上げた万博会場。再びこの地で未来予想図がお披露目されたと思わずにもいられませんでした。

(clicccar編集長 小林 和久)

この記事の著者

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編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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