好調ミシュランのガレージに潜入!レースのタイヤはこうやって組み立てられる!!【SUPER GTタイヤメーカーテスト】

そして、特別にガレージの中を見学させてもらうことができました。

ミシュランのガレージはU字形に様々な機械が並んでいて、どれも初めて目にするものばかりで興味深々! 早速順番に見ていきましょう!!

まず入り口付近にあったのは、使用したタイヤをホイールから取り外すための機械。通常、ホイールとタイヤを装着する機械の横についている取り外し機を使用するそうなのですが、SUPER GTのタイヤは幅が太いため、取り外し専用の機械を使用しているのだそうです。

その隣にあったのが、ホイールとタイヤを取り付ける機械。実際に作業しているところを見させてもらいましたが、目と耳の保護のため耳栓と眼鏡は必須なのだとか。

サポートアームなどなく一般車両用の機械よりもシンプルに作られています。そして、全て手作業で行っているというからびっくり! 手作業だと時間がかかってしまいそうですが、やはりここはプロ。作業的には大変だけど、この方が素早く作業ができるのだそうです。

タイヤとホイールを装着したら空気圧の調整です。作業中、タイヤが破裂して破片が飛び散ってしまうことも稀にあるのだそうで、その危険を防ぐため一つずつ区切られた小部屋にタイヤを入れ作業をします。

そして最後に登場したのが、タイヤのバランスを測定する機械。タイヤを軸にはめ回転させて測定します。

もし重さがどちらかに偏っていたら、「バランスウエイト」というひとつ5gの重りを付けて調整。5gといえば1円玉5枚分ですが、この重り一つでかなりタイヤのバランスがかなり変わってくるのだそうです。

実はこれ、レース用タイヤだけでなく、私たちが普段乗っているクルマのタイヤにも着いていることがあります。ぜひ愛車のタイヤにも着いているかどうか、確認してみてくださいね。

ちなみに、テスト期間中は半日で100本ものタイヤを組み立てることもあるのだそう! 1セット(タイヤ4本)を組み立てるのにかかる時間は約15分。5~6人で流れ作業で行っているそうなのですが、この短い時間の中で的確にタイヤを組み立てていくなんて、かっこよすぎる!

通常のレースウィークでは(金~日)は140本、鈴鹿1000kmではもう少し増えるそうです。ドライバーや監督のように表に出ることはないですが、このような方達の努力があるからこそレースが安全に行われ、更にレースを面白くし私達に興奮を与えてくれているのだなと改めて思いました。

最後に、なぜミシュランはSUPER GTに参戦しているのか、そしてその魅力について伺ってみました。

「世界中に様々なレースがありますが、タイヤメーカーが4社も参戦しているのはSUPER GT以外にないのではないでしょうか。他社との比較が一番分かりやすくあらわれるレース。そこから新しい発見もあり、レースで得た技術を一般車両用タイヤにもフィードバックできることが最大の魅力だと思います。」

今回のテストでは4回セッションが行われたのですが、ミシュランタイヤを履いた23号車(NISMO/ MOTUL AUTEC GT-R)は、初日の2セッション、そして2日目の午前のセッションでトップタイムを刻み、好調!

SUPER GTはチーム同士の戦いはもちろんですが、タイヤメーカー同士の戦いも見逃せません。

特定のドライバーが大好き!とか、ここのチームが好きで応援しています!という方がたくさんいますが、タイヤメーカーに注目して応援しても面白そうですよね。「私、ミシュラン推しなの!」なんて言う「タイヤ女子」が出てきたりして。

最後に、取材にご協力頂いたミシュランの皆さん、本当にありがとうございました!

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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