日本車のデザインは本当に「つまらない」のか?を検証

そして、もう一人のデザイナーが先頃の記事で触れた奥山清行氏。

米GMをはじめ、ポルシェやピニンファリーナのデザイナーとして活躍するなど、華麗な経歴を持つ日本人デザイナーです。

代表的な作品として、フェラーリ「エンツォ」や、マセラティ「クアトロポルテ」があり、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインしたことでも有名。

Ferrari_Enzo

現在は両者共に自身のデザインブランドを展開しており、クルマに限らず、眼鏡や時計のデザインも手掛けるなど、多方面で活躍しています。

彼らが海外の自動車メーカーのデザイン業務を通して身に付けたのは、それぞれのブランドが持つ歴史や哲学を重んじながらデザインを進化させる技法。

Maserati_Quattroporte

「日本車のデザインがつまらない」と言われる背景には、国内メーカーの風潮として、モデルチェンジでデザイン担当が代わると、過去の作品を重んじる事無く、一旦リセットする傾向があるといいます。

販売部門や上位から「代わり映え」や「インパクト」の部分を強く要求されるため、結果的に一貫したブランド性が構築され難い傾向にある模様。

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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