そして、もう一人のデザイナーが先頃の記事で触れた奥山清行氏。
米GMをはじめ、ポルシェやピニンファリーナのデザイナーとして活躍するなど、華麗な経歴を持つ日本人デザイナーです。
代表的な作品として、フェラーリ「エンツォ」や、マセラティ「クアトロポルテ」があり、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインしたことでも有名。
現在は両者共に自身のデザインブランドを展開しており、クルマに限らず、眼鏡や時計のデザインも手掛けるなど、多方面で活躍しています。
彼らが海外の自動車メーカーのデザイン業務を通して身に付けたのは、それぞれのブランドが持つ歴史や哲学を重んじながらデザインを進化させる技法。
「日本車のデザインがつまらない」と言われる背景には、国内メーカーの風潮として、モデルチェンジでデザイン担当が代わると、過去の作品を重んじる事無く、一旦リセットする傾向があるといいます。
販売部門や上位から「代わり映え」や「インパクト」の部分を強く要求されるため、結果的に一貫したブランド性が構築され難い傾向にある模様。