自動車メーカーのテストドライバーというと、いかにも腕利きで、速く走ることが得意というイメージもありますが、それは本質ではありません。
今回、SDAにてスキルアップを果たしているメンバーの幾人かにインタビューしたところ、一番大事なことは「冷静さ」という言葉が出てきました。
たとえば、最高速は速ければいいのではなく、性能を見極めるためには、指定された速度で一定に走り続けることが重要だといいます。単にメーター読みの速度を合わせるのではなく、車線の中央をブレることなく維持することも求められるといいます。
また、コーナリングなどの限界走行においても、エイヤッと気合で曲がっていたのでは再現性もなければ、クルマの問題点を見つけ出すこともできません。
恐怖心を克服し、冷静に操作と挙動を見つめることが大事なのです。もちろん、それはテストドライブの基本ですが、そのレベルをSDAによって高めているわけです。
そのために、世界を相手に戦ってきたプロドライバーも講師として招へい、テクニックだけでなく、メンタルも鍛えているということです。