全体のフォルムは、トヨタマークからサイド、リヤへと連なる低い横軸を通すことで低重心を強調し、ロッカー部の光を受ける上向き面の造形でも低い構えを強調。
また、ベルトラインを前傾させることでエモーショナルな躍動感も表現したそうです。新型プリウスは、長く低くなったことでスポーティな印象が強くなっていますが、駆け上がるようなサイドのラインと面構成が印象的。
ディテールでは、つり目と表現するにはかなり複雑なヘッドライトと、ブーメラン型のテールランプが目を惹きます。
このヘッドライトは、Aピラーの付け根、ボンネットの半分以上までつり上がっています。
このかなり「攻めた」ヘッドライトのデザインを採用したため、ボンネットフードを支えるボンネットステー(フードステー)を固定させる位置がエンジンベイの上側に確保できず、内側に配置されるという苦肉の策も取られています。一発でどこにボンネットステーを固定させるか分かれば凄いかも!?
脱線しましたが、ヘッドランプはハイビームとロービームの機能を持たせた一眼対応で、三角形状の輪郭を活かしたクリアランスランプがシャープさをさらに加速させています。
フロントビューは、「トヨタマークを強調する造形」だという「キーンルック」によるもので、エンジン搭載位置が低くなったことでさらに進化した顔つきになっているそう。
リヤビューは、プリウスの特徴であるリヤスポイラーが印象的で、このデザインは最初から選択肢から外すことはなかったとのこと。
後方視界をある程度遮ることを考えると、リヤスポイラーの位置を変更して欲しいところですが空力性能やプリウスらしさという点から、リヤスポイラーの位置は不動だったのでしょう。
リヤのポイントは、ルーフサイド後端には、サイドウインドウがリヤへと吹き抜ける「風の流れ」をイメージした特徴的な造形処理が採用されています。
特徴的なリヤコンビネーションランプは、リヤスポイラーからリヤバンパーサイド下端へ流れる動きが表現されていて、その流れを沿うように各ランプ類が配置されているそうです。
(文/塚田勝弘 写真/冨士井 明史、塚田勝弘、トヨタ自動車)
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