トヨタがIPC「ワールドワイド・パラリンピック・パートナー」としてスポンサー契約に調印

トヨタ自動車は、国際パラリンピック協会(IPC)とIPC「ワールドワイド・パラリンピック・パートナー」スポンサー契約を結び、パレスホテルで調印を行いました。会場にはIPCのフィリップ・クレイヴァン会長とパラリンピック関係団体の関係者、トヨタ自動車の豊田章男社長が出席しました。

20151126Toyota palarimpic10IPC「ワールドワイド・パラリンピック・パートナー」豊田章男社長スピーチと質疑応答の概略は、以下の通りです。

「誰かが何かにチャレンジしたいと思っている時、もし移動が障害になっているのであれば私たちトヨタはその課題に正面から向き合いたい。移動がチャレンジするための障害ではなく、夢を叶えるための可能性になってほしい。

スポーツを通じて社会のお役に立ちたい。トヨタ自動車の歴史でも多くの人の支えがあっていまのトヨタがあります。その恩返しでパラリンピック、オリンピックをサポートしたいという思いです。

自分自身も社長に就任して以来あまり良くないことが続いた時もありました。顔は笑い、心は泣きながらというときにも、我々の運動部が元気を与えてくれました。スポーツから、多くの支えてくれる人を学ばさせるのは当社がやっている人材育成のど真ん中です。

パラリンピアの人々から様々なことを聞くと日常の生活やスポーツの場所に移動するにも用具を持っていかなければならない。そのときに移動が問題になると聞きます。外国のお客様を迎えるのも問題です。移動の自由お妨げる未整備の部分にどのように接したらいいか、私ども100年後も愛が付いているものでありたい、人工知能、自動運転で誰もがわくどきを楽しめる。誰もが移動の自由を楽しめる貢献できる点は多々あるのではないでしょうか。」

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クレィヴァン会長は、以下のようにコメントしました。

「我々は共通の価値観、共通項を探しています。スポーツがその会社とどこで関係するのか、自動車メーカートヨタの精神とIPCの共通の価値観は、前進するのに不可欠なファイティングスピリッツを持っています。世界にとって、ルールに則って、競うことは戦争の反対にあります。楽しむべきであり、負けても立ち上がって、勝つかもしれない、また勝たないかもしれない、けれども学び続けることができます。

我々とパートナーを組むのは、いろいろな会社やサービスがありますが、同じような理念が通っています。トヨタのパートナーシップは我々のリーチを広げることができます。多くの地域にトヨタの拠点もあります。トップパートナーがローカルでの影響力を持つのはIPCにとってはとても有意義です。」

契約内容は以下の通りです。

IPC「ワールドワイド・パラリンピック・パートナー(Worldwide Paralympic Partner)」スポンサー
パラリンピックの最高位レベルのグローバルスポンサーシッププログラム。夏季・冬季パラリンピック大会および関連活動について、スポンサー企業がグローバルで支援を行う。

また、今回の契約には、2017年から2024年の期間で、すべてのNPC(National Paralympic Committee)と活動する権利も含まれている。

対象期間
2016年~2024年(2016年の権利対象国は日本のみ。2017年からはグローバルの権利)
主な対象製品
モビリティ
Vehicles(乗用車、小型モビリティ、商用車 等)
Mobility Services(ITS、テレマティクスサービス 等)
Mobility Support Robots(移動支援ロボット、リハビリテーションロボット、ウェアラブルロボット 等)

身体のどこかに障害がある人にとって、自在に動けるというのはまさに叶えたい願いのひとつでしょう。自動車の目的の原点である、自分の好きな時に好きなところへ行くことは、まさにその願いを叶える道具になり得るはずです。トヨタの貢献に期待したいところですね。

(clicccar編集長 小林 和久)

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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