室屋選手、来年の目標は「非公開だけど優勝!」─ メンタルとエアレースを語る

トークショーに先立ち、お時間を頂けたので、今年の総括を伺ってみました。

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──シリーズランキングでは終盤4位がみえていた中、結果6位でした。

来年優勝争いを行う為に、マージンをとらない(攻めた)中での結果なので、チームとしては目標はクリアしたと感じています。

──新機体を第二戦から投入し、後半になるに従い熟練度が上がった様に感じましたが。

新機体に対する慣れだけでなく、機体関係のシステム構築やチーム全体の総合力が揃ってこないと、僅差の戦いの中では上に行けません。

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──システムの構築とは何を指しているのか。(機体はアナログ(=マニュアル)で飛んでおり、コンピューターによるフライトのエイドやアシストは無い)

どこを飛んだか、などはパイロットだけでは正確には判らないので、コンピューターなどによって解析しないと確認できません。それを正確に解析〜再現していく事、そして解析ソフトへ飛行データをフィールドバックして、より誤差の少ないシミュレーションを行う。そういったシステムをチームで組みあげています。

飛行機はアナログに操縦し飛ばしていますが、そのシミュレーションに沿って飛ばしているので、誤差が減る事で精度(=タイム)が向上しています。

──今年のチャンピオンで最大のライバル、ポール・ボノム選手の突然の引退について

もうそろそろで手が届く、来年は勝てると思っていたので、残念です。

ただ、ボノム選手が居なくなったからと云って、簡単に優勝が近くなったとは思っていません。 きっと誰か他の選手がライバルとして現れると思っています。

──エアレースの父と云われる、ピーター・ベネゼイ選手の引退について

エアレースを立ち上げた人で、エアレースに誘ってもらいました。他にも力を貸してもらった事がある方なので、とても残念です。

──ベテラン2人の引退による喪失感などはありますか。

それについては何も変わりません。引退する瞬間は誰にもやってきて、我々は皆それを理解して参加しています。

与えられた状況の中で一番上にいくのは同じです。8位から6位に上がる事を目指すならともかく、トップを目指すには結局全員に勝たなければいけないですから。

…そろそろ開演、ここで終了となりました。

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ジャケットを着て、呼び出しを待ちます。アスリートとしての表情をこちらでは見せて頂けました。

サムライパイロットとして紹介されるストイックなアスリートの面と、メディアにはあまり見せていなかった気さくな一面を見る事が出来た一夜でした。

室屋選手の今年の活躍は12/26にBS1で放送される様です。

こちらも楽しみに室屋選手の来年の更なる飛躍に期待しましょう。

(川崎BASE)