目標燃費40km/L! 新型プリウスの国内仕様の詳細が明らかに

また、冷却水通路の改良によるエンジン内部温度の最適化、各摺動部品のフリクション低減や低粘度オイルの採用によって熱効率を高めています。

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さらに、エンジン冷却水流量切り替えバルブを追加し、エンジン暖機を早めるシステムを初採用することで冷間燃費も向上しているそうです。

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小型化(軽量化)は燃費向上の切り札で、トランスアクスルは、モーターの複軸配置やリダクションギヤの平行軸歯車化などにより、従来型に対して小型化。遊星歯車から平行軸歯車の変更は、約20%の低損失化に貢献。

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ほかにも数値として公表されているのは、低損失素子のパワーコントロールユニットにより約20%の損失低減を実現しつつ、小型化したことでトランスアクスル直上搭載を実現。

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これにより、従来ラゲッジスペースに設置されていた補機バッテリーのエンジンルームへの移動が可能になり、さらに駆動用バッテリーを後席下に配置することにより荷室スペースの拡大(従来型の446Lから新型は502Lに拡大)を達成しています。

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バッテリーは当然リチウムイオン電池もありますが、駆動用バッテリーとして「リチウムイオン電池、ニッケル水素電池ともに新開発し、高性能・小型化を図り後席下への搭載の実現と燃費向上に貢献する」とし、駆動バッテリーもリチウムイオン電池またはニッケル水素電池としていますから、グレードにより電池が異なるのでしょうか。

ほかにも、暖機状態に合わせてシャッターを自動開閉する「グリルシャッター」の採用に加えて、エンジンの排気熱を回収して冷却水の早期昇温に再利用し、エンジンの暖機に利用する「排気熱回収器」の小型化・回収性能の向上など、暖機性能の向上技術も図られているそうです。

新型プリウスの燃費向上策は、エンジンを中心としたパワートレーンの改良、進化が大きく貢献しているようですが、エンジン自体の改善の余地はどこまであるのか、今後もどれくらい進化するか注目です。

(塚田勝弘)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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