技術の根幹を担っているのはやはり「AI」であり、人間らしい違和感の無い運転マナーに加えて、実際の交通環境でいかに適切な認知・判断・操作ができるかがライバルメーカーへのアドバンテージになることは言うまでもありません。
おりしも同社は9月4日に米国屈指の名門大学「マサチューセッツ工科大学」と「スタンフォード大学」と共同でクルマやロボットの知能化に関する研究を強化するため、AI(人工知能)研究センターを設立すると発表しました。
トヨタは、この研究センターに今後5年間で約60億円の巨額を投じ、クルマが様々な状況下で物体や人の動きを認識、予測し、安全で適切な判断をするための技術開発に取り組む考えを示唆しています。
Googleの実検車両とは異なり、ルーフ上のレーザーレーダーが大幅に小型化されてルーフ後方に搭載されているのが大きな特徴で、その他にもフロントバンパー両サイドとリヤバンパー側面に設けられた開口部に自律走行のための複数のセンサーが装備されています。
トヨタでは「モビリティ・チームメイト・コンセプト」を実現する重要な技術の柱として高度な認識・予測判断を行う「Driving Intelligence」、車車間・路車間通信を活用して安全運転を支援する「ITS Connect」、スムーズにドライバーとクルマの運転の受け渡しなどを行う「人とクルマの協調」の3領域に注力する考えを示唆。
特に「人とクルマの協調」には自律走行が可能になってもクルマ本来の「運転の楽しさ」を維持しようとするトヨタの「自動運転車」に対する強い意思が見てとれます。
例えばドライバーが長距離運転などで疲れている際に、混雑した街中でも運転を代わってくれるあたかもパートナーロボットのようなクルマを目指しているようです。
同社は2020年に向けて、全ての人が安全、スムース、自由に移動できる社会の実現を目指し、これらの自動運転技術の開発を強化していくとしています。
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