「TPP自動車交渉」が2年以上も続いているワケは?

米国のプライドがかかったTPP(環太平洋パートナーシップ協定)における「自動車交渉」が現在も政府間で継続されています。

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2013年4月に日本がTPP協定への参加を正式表明した際、日米両政府による2国間協議で合意文書が交わされました。

この合意文書では日本から輸出する新車に米国が課している自動車関税(乗用車2.5%、トラック25%)について、「TPP交渉における最も長い段階的な引き下げ期間で撤廃される」とする米国側の要求に対し、結果的に日本政府が譲歩したかたちになっています。

米国サイドは自国の自動車産業保護の観点から、関税撤廃時期を30年後辺りで考えているようです。

しかし、日本の自動車大手が米国で販売している新車の多くは既に米国で現地生産化されており、将来に渡り関税で不利な状態が長く続いてもあまり影響が無いとの予測も。

では日本政府は何を目的に交渉を継続しているのでしょうか。

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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