入場者数9万人越えのSUPER GT第2戦富士、レースはまたも大波乱。【SUPER GT 2015】

60周目に#10 GAINER TANAX GT-Rがピットイン、クート選手に交替すると、首位は再び#3 B-MAX NDDP GT-R。しかしまたもや大波乱。64周目に第一コーナー手前で#3 B-MAX NDDP GT-Rが、まさかのタイヤバースト!その後のセクションを2分以上かけてピットに戻り優勝争いから脱落することになってしまいます。

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75周目に全てのマシンがピットインを完了すると、首位はおのずと#10 GAINER TANAX GT-R。そして2番手にはまたもや#31 TOYOTA PRIUS apr GTが浮上してきます。しかし、その差は34秒以上。#10 GAINER TANAX GT-Rのクート選手のペースからして追いつける可能性は薄いようです。そしてその#31 TOYOTA PRIUS apr GT後ろには#11 GAINER TANAX SLSがじりじりと迫ってきます。

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80周あたりからの#31 TOYOTA PRIUS apr GT 対 #11 GAINER TANAX SLSの接戦はサイドバイサイドどころか掴み合いの大接戦。どちらも一歩も引かずに、それこそGT500の下位マシンなら追い抜いてしまうようなハイスピードバトル。WTCCも真っ青な格闘技の様相を呈していました。

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ラスト5周。そこに思わぬ伏兵が登場します。タイヤバーストで下位に沈んだはずの#3 B-MAX NDDP GT-R、星野一樹選手が怒涛の追い上げでこの2位争いの集団に追いついてきたのです。

この後のゴールまではまるで時代劇のヒーローのような#3 B-MAX NDDP GT-R。ラスト3周のダンロップコーナーで#31 TOYOTA PRIUS apr GTを抜き、返す刀の第一コーナーでサイドバイサイドから#11 GAINER TANAX SLSを抜き去ると、2位に浮上。なんだこの強さは!と観衆は大興奮の大歓声。

しかし、3位争いとして#31 TOYOTA PRIUS apr GT 対#11 GAINER TANAX SLSのバトルは継続中。いや継続中だったはずが、#31 TOYOTA PRIUS apr GTがラストラップの第一コーナーでまさかのスピン!表彰台を逃します。

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優勝は、中盤から独走態勢を固めたアンドレ・クート、千代勝正、富田竜一郎組の#10 GAINER TANAX GT-R。

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2位は星野一樹、高星明誠組の#3 B-MAX NDDP GT-R、3位は平中克幸、ビヨン・ビルドハイム組の#11 GAINER TANAX SLSとなりました。

#31 TOYOTA PRIUS apr GTは4位。シリーズランキングでは首位を死守したかたちですが、#10 GAINER TANAX GT-Rとのポイント差は4ポイントと僅差。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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