マイナーチェンジしたVW・トゥアレグはナチュラルなエンジンフィールが魅力

4WDシステムは、センターデフに内蔵された電子制御式の多板クラッチデフロックにより「0:100」から「100:0」まで前後輪へのトルク配分を行います。

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残念ながら今回は悪路を走る機会はなく、雪国以外の都市部に住むユーザーと同じように街中や高速道路を主体に試乗しました。

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今回のマイナーチェンジ後モデルは、3.6LのV6エンジンのみで、ハイブリッドの設定はなく、HVは次のプラグインハイブリッド待ち、ディーゼルエンジンはもう少し先になるでしょうか。

走り出すと乗り心地は当然ながら上々で快適ではあるものの、意外とコツコツとした路面からの振動もあり、それをたっぷりとしたストローク感のある足をはじめ、取り付け剛性の高そうなシートなどを含めて衝撃を和らげているという印象。

これがエアサス仕様であればよりマイルドなのは以前の試乗体験からも間違いなく、どうするかは予算次第でしょう(試乗車のコイルサスは637万円、エアサスは686万円の「アップグレード・パッケージ」にオプション設定)。

280ps/360Nmというアウトプットとなる3.6L V6は、2.2tに迫る重量もあって驚くほど速くはありませんが、アクセルを深く踏み込むとV6エンジンらしい迫力を垣間見ることができます。

V6エンジンとしてはやや回転フィールは粗い印象もありますが、大排気量のNAエンジンらしい魅力は十分。

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高速道路ではアダプティブクルーズコントロールも試す機会がありました。加・減速を含めた車間制御はフィーリング的には良好ですが、日本車よりも減速時は「より攻める」印象があり、車間距離の設定を一番短くすると思ったよりも車間距離をつめる感じがしますが、設定可能なのでこちらは問題なし。

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65km/h以上で作動するレーンキープアシスト機能は、ステアリングの振動などで注意を促すタイプで、車両側による車線維持機能はないですが、ACCとともに高速道路ではドライバーをサポートしてくれる装備で、長距離移動の多い人には重宝しそうです。

■4年ぶりにビッグマイナーチェンジを受けたVWトゥアレグの進化とは?
https://clicccar.com/2015/03/19/298805/

■フォルクスワーゲン・トゥアレグが4年ぶりにビッグマイナーチェンジ
https://clicccar.com/2015/02/16/293686/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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