ホンダのハイブリッドセダンの最高峰であり、ホンダのラインナップにおいてもフラッグシップモデルであるレジェンド。
リアを左右独立駆動するモーターを持っているハイブリッドシステムが特徴ですが、そのメリットはスポーティなハンドリングだけに活かされているわけではありません。
エンジンを使わず、リアモーターだけで発進するときの、しとやかなフィーリングは電気自動車的なもので、しかも後輪で押し出す感覚も強いのですから、レジェンドでしか体感できないといえる感触なのです。
そして、左右独立モーターが本領発揮するのは旋回時。左右の駆動トルクを素早く、精密に変化させることで、いわゆるオン・ザ・レール感覚のハンドリングをサポートしてくれるといいます。
あくまでも裏方的な存在として、日常的には後輪駆動モーターが生むハンドリングを意識しないように躾けられていますが、アコードハイブリッドと乗り比べると、350kgもの重量差があるとは思えない軽快さを実現していることに気付かされるのです。たしかに「スポーツハイブリッドSH-AWD」という名称が相応しい走りを実現しています。
こうして乗り比べると、ホンダ。スポーツハイブリッドの可能性と幅広さを実感できます。そして、気の早い話かもしれませんが、前後それぞれ2モーターの、よりスムースで、さらにスポーティなハイブリッドシステムを期待してしまうのです。
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(山本晋也)