トヨタが燃料電池のパテントを無償提供で、業界標準を狙う!?

電気自動車(EV)は、家庭での充電で事足りる用途であればインフラ整備は不要で、自動車メーカーは車両と、せいぜい家庭用充電器の設置・販売を行なえば済みますが、燃料電池車においては水素の充填設備(いわゆる「水素ステーション」)を整備することは販売に欠かせない要素です。

燃料電池車のコストダウンと、水素インフラの整備は、普及の両輪といえるのです。

ですから、トヨタは、水素ステーション関連の特許(約70件)に関して、水素ステーションの設置・運営を行なうケースにおいて、特許実施権を期間を限定することなく無償とすると発表しています。

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今回の、燃料電池に関する特許実施権の無償提供は、トヨタの技術をディファクトスタンダードにすることも狙いといえそうですが、これによって水素社会の実現が近づくのかどうか、トヨタの大英断の今後に注目です。 

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(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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