「FCV」が究極のエコカーなら「EV」だって負けてない?

電気代は元々ガソリンに比べて圧倒的に安いというメリットが有る一方、水素はガソリンと同等以下の価格になるとの予想。

TOYOTA_FCV

日産のEV「リーフ」の場合、満充電に要する電気代は300円程度。
(電池容量24kWh×夜間電気料金12.16円/kWh=292円)

一般的なガソリン車が満タンで600km程度走行するとすれば、「リーフ」が同距離を走行するのに3回注ぎ足し充電しても費用が900円程度と格安なのは明らか。

となると、水素が電気代並みにならない限り、経済性ではEVの圧勝でしょう。

にも拘わらず「FCV」が「究極のエコカー」とされる所以は、クルマにとって必要な商品性を環境面への配慮を含めて高い次元で成立させているため。

TOYOTA_FCV

自動車各社が世界屈指のテクノロジーとも言える「FCV」の開発を急ぐ一方で、「次世代バッテリー」開発の手を緩めないのは「EV」の将来性が念頭に有るからこそ。

「バッテリー容量」の大幅拡大がEVのみならず、ひいては「FCV(別名FCEV)」にもメリットをもたらすからに他なりません。

その意味では「テスラ」のマスクCEOが言うように、「EV」もバッテリーに技術革命が起きた際には将来「究極のエコカー」に成り得る可能性を十分に秘めているのです。

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Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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