総合優勝はロメイン・デュマ選手(Norma M20 R&Dリミテッド)の9分5秒801。そのわずか2.4秒差となる9分08秒188のタイムでトレーシー選手がクラス優勝を果たした。また、増岡浩選手は9分12秒204でクラス2位となり、クラス1-2を独占し、なおかつ総合でも2-3位を獲得するという快挙を成し遂げた。
増岡選手は「今年は、もっとダウンフォースが欲しいということで大きなウイングをつけましたし、タイヤも大径巾広化、ブレーキ性能もアップしました。モーターもさらにパワーアップして非常に強力なパワートレーンとなりました。電子制御の部分もS-AWCについても強化して臨みました。残念ながら優勝には手が届きませんでしたがまさかここまで肉薄するとは思っていなかったですね。とにかく思いっきり走れました」とコメントもすがすがしい。
この記者会見に同席したEVビジネス本部本部長の岡本金典氏は「パイクスピークは、PHEVとEVといった電動車両の主要コンポーネントの性能を確認する場として参戦をしてきました。今後の電動車両のための研究開発のためのデータやノウハウを収集することができ、若手エンジニアの育成もできました」としている。三菱としては今後もこれら電動車両の普及に努め、2020年までにPHEV/EV比率を20%にまで高めるとしている。
三菱は、パイクスピークへの参戦は当初から3年計画としており、その計画内で無事にEVクラスのタイトルを獲得したことになる。来年以降の参戦については白紙としており、コメントは控えるとしている。
(青山義明)