ホンダS660は、ホンダ伝統のSを冠する「スポーツ・ビート」!

東京モーターショーで公開されるホンダの軽スポーツカー「S660コンセプト」のすべて本が、早くも発売されました。スタイリングは紛れもなくビートの血統ですが、車名はビートではなくホンダスポーツカーの称号「S」を名乗って登場してきました。そこにはビートの時代には憚られた、純粋なコンパクトスポーツカーを開発するという覚悟があったのです。

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■かつて「ビート」のキャッチコピーは、ミッドシップ・アミューズメント!

思い起こせば、ビートのキャッチコピーは「ミッドシップ・アミューズメント」。当時お上から「軽自動車は実用車だから、スポーツカーなどまかりならん!」というお達しがあったと記憶しています。そのためビートもライバルのカプチーノやAZ−1も、純然たるスポーツカーというよりも、あえてファッション性や可変オープン、ガルウイング等でアミューズメント性を訴求していました。それから20年近い歳月が流れ、遂に軽規格で「スポーツ」を名乗れる時代が到来したのです!

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■ホンダ伝統の「S」を冠するコンパクトスポーツカーを作るべし!

ここでは「S660コンセプト」のデザイン担当者のコメントを紹介しましょう。エクステリアの杉浦さんは「ホンダらしいもの、他のメーカーじゃないものにしようと思っていました。私にとってのホンダといえば、小さいスポーツ。小さいけれど元気でワクワクさせる、攻めた感じ。それを形にしようと。」と攻めのコメント。そしてインテリアの稲森さんも「本気で小さいスポーツカーを作ってやろう。」と覚悟を決めてデザイン。そして最新の「エキサイティング・H・デザイン」コンセプトで徹底的に練り上げた結果、ビートの生まれ変わりのようなデザインに仕上がったのです。

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■気になるメカニズムですが、エンジンはターボで決まりでしょ!?

現時点では、S660コンセプトのメカニズム詳細は公開されていませんが、すべて本のメカ予想が大変興味深い内容となっています。まずエンジンは、Nシリーズの主力エンジンのボア径とタコメーターのレッドゾーンから、ターボ付きと予測。スポーツを名乗るなら、ここは譲れないところですよね。またミッションやサスペンションも、既存ユニットや寸法、必要性能から推察しています。ちなみにショーモデルは2ペダルだそうで・・・、ホンダさん、是非マニュアルも頼みますゾ〜!

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来月の東京モーターショーで華々しくデビューする予定の「S660コンセプト」ですが、ブースにはレストアしたS360も展示されることになっています。現在大人気のNシリーズもかつてのN360から展開されていますから、コンパクトスポーツカーの原点も、360cc軽規格に置いているのですね。ホンダS660コンセプトは、S360の志とスポーツ・ビートとしてのポテンシャルを身につけて、生まれ変わろうとしています。ホンダSシリーズの復活、大いに期待したいと思います。

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(拓波幸としひろ)

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