アウディがフランクフルトモーターショー2013で「アウディ ナヌーク クワトロ コンセプト(Audi nanuk quattro concept)」と「アウディ スポーツ クワトロ コンセプト(Audi Sport quattro concept)の2台のクワトロ・コンセプトモデルを出展。
「ナヌーク クワトロ コンセプト」はVWグループ傘下となったジウジアーロ率いるイタルデザインが協力して製作したコンセプトカー。
ちなみに「 ナヌーク(nanuk)」とは北極グマのこと。
スリーサイズは全長4,541mm × 全幅1,990mm × 全高1,337mm、W/Bは2,710mm。 ミッドシップに搭載される5.0L V10 TDI(直噴ディーゼル)エンジンは最高出力544ps、最大トルク102kgmを1,500rpmから発生。
アルミ製「ASF(アウディ・スペース・フレーム)」と「CFRP(カーボンファイバー強化ポリマー樹脂」で構成された1,900kgの車体を「Sトロニック」を介して0‐100km/h加速3.8秒、最高速度305km/h、しかも12.8km/Lという低燃費を実現。
さらに特筆は同社独自開発の電子制御式ダンパーを使った車高可変システム「アダプティブ・エア・サスペンション」により、車速やナビ情報を元に車高を路面状態に応じて自動調整、最適な車高で走行することが出来る点。
コクピットからドライバーが標準状態に対して車高を+40mm~-30mmの間で手動調整することも可能。 4WS(4輪操舵)を備えており、高速コーナーでの安定性と低速時の回頭性を両立。
もう一方の「アウディ スポーツ クワトロ コンセプト」は丁度30年前の1983年9月に同ショーで発表された「アウディ スポーツ クワトロ」の後継車となるコンセプトカー。
2010年のパリモーターショーに出展された「アウディ クワトロ コンセプト」から更に一歩市販モデルに近付いています。
車両骨格部にはナヌーク クワトロと同じく「CFRP」を採用。スリーサイズは全長4,602mm×全幅1,964mm×全高1,386mm、ホイールベースが2,784mm。
当時のクワトロが2,133ccの直列5気筒エンジン(最高出力300ps、最大トルク35.7kgm)を搭載していたのに対して、今回のコンセプトモデルでは4.0L V8ターボエンジンに出力150ps、トルク40.8kgmのモーターを組み合わせたPHV仕様。
モーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせたハイブリッドとしてのシステム総出力は700ps、総トルク81.6kgmを発生。
8速ATを介してクワトロシステムが路面に強大なパワーを伝達する一方で、燃料消費量は40.0km/Lと非常に低く抑えられています。 50kmの電動走行も可能。
このようにアウディの次世代「クワトロ」シリーズには強大な出力に加えて、そのポテンシャルを存分に引き出す先進的なメカニズムが組み込まれているという訳です。
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