ホンダN BOXはホンダの新世代軽自動車として展開するNシリーズ第1弾として登場。N BOXのNはNext(次世代)New(新しい) Nippon(日本) Norimono(乗り物)の4つの意味を含むそうで、そのネーミングに相応しく、ボディから、シャシーに至るまで、全てを新設計としたホンダの意欲作です。
N BOXは2011年の10月27日にリード/フリードスパイク、インサイトのマイナーチェンジ発表会にてサプライズ公開され、その驚くべき広さと、完全新設計となるエンジンやシャシーにも注目が集まりました。さらに、ホンダの次世代軽自動車シリーズに与えられるNシリーズと言う名称もこの時公開され、ホンダ初の乗用軽自動車N360の設計思想を受け継ぎ、キャビンからの設計という開発キーワードもN360の発売当時のキャッチフレーズから生まれたと言われています。
N BOX登場後、その実車の大きさに驚かされますが、それもそのはずN BOXは軽自動車枠ほぼ一杯の全長3395㎜×全幅1475㎜×全高1770㎜となっており、メカニズム・ミニマム マン・マキシマムというMM思想の下、エンジンはよりコンパクトにし、燃料タンクを運転席下に配置するセンタータンクレイアウトを採用した事で、室内高は驚きの1400㎜と言う驚きの室内空間を実現しました。
N BOXにはカジュアルなN BOXとスポーティなN BOX CUSTOMを設定、それぞれがキャラクターに合わせた内外装となっています。
N BOXはその室内空間の広さに話題が集中しましたが、新設計となるエンジンは室内空間を有効に利用するためにコンパクトされただけでなく、万が一の衝突の際も新荷重分散構造による衝突エネルギーを吸収するほか、エンジンや補機類の変形等で、衝突エネルギーを吸収する工夫もされ、クラッシャブルゾーンの小さい軽自動車でも衝突安全性に抜かり無く設計されています。
そのエンジンですが、設計には元F1エンジニアも加わり新開発されたエンジンは3気筒 DOHCのNAとターボ、NAエンジンにはアイドリングストップ機構も搭載し、最高出力43kW(58PS)/7,300rpm、最大トルク65Nm(6.6kgm)/3,500rpmを発生、ターボモデルは最高出力47kW(64ps)/6000rpm、最大トルク104N・m (10.6kgm)/2600rpmとなっています。
低燃費に貢献するアイドリングストップ機構の他にもECONスイッチや新世代CVTと相まって、最近の一部改良でNAモデルでは燃費がJC08モードで24.2km/Lに向上(FF)という低燃費を実現しています。
メカニズム面では横滑り防止装置(VSA)やヒルスタートアシスがを全車に標準装備され、充実した装備となっています。
Nシリーズ第2弾として発表されたN BOX+(プラス)はN BOXをベースにラゲッジルームを重視したモデルで、後付けで車いす搭載装置やスロープを追加をする事で、介護車両として使用する事が出来る他、自転車や小型バイクのトランスポーターとしても使う事が出来、マルチボードにより、車中泊も可能なベッドモード等もあり、レジャーや趣味にアクティブに使う事も可能です。
ライバルが多く存在するトールワゴン軽自動車のジャンルに、原点に立ち返りホンダが本気で作ったN BOXは次世代軽自動車のNシリーズ第一弾に相応しい、完成度の高いモデルと言えますね。
(井元 貴幸)
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