A型オーナーだから気になるD型レガシィマイチェンポイント!その3 【レガシィマイナーチェンジ特集】

A型オーナーだから気になるポイント。エクステリアインテリアと続き今回はメカニズム編に迫りたいと思います。

今回のD型のトピックは何と言っても2.0L 直噴ターボエンジンの搭載。

2代目レガシィから歴代レガシィを乗り継いできている筆者ですが、マイナーチェンジでここまで大きくパワーユニットが変更されたのは初めてです。

BR/BM型5代目レガシィは4代目までの2.0Lエンジンをメインにしたラインナップから2.5Lをメインとしたラインナップに世代交代したわけですが、4代目に搭載されていたEJ20は熟成の域を通り越し、やる所が無いくらいまで進化を遂げていました。

レガシィのパワーユニットはフルモデルチェンジの度に新しい機構や技術を取り入れ常に斬新な物であり続けてきた歴史があります。

特にターボユニットは毎回エンジン形式は同じEJでありながらその大部分を新設計としてきました。

エンジンの直噴化とダウンサイジングに注目が集まっていますが、A型オーナーとしては ツインスクロールターボとナトリウム封入バルブの復活が気になるところ。

ナトリウム封入バルブは2代目レガシィの後期型MT用のEJ20Rに採用され、3代目レガシィのMT用EJ208まで採用されていましたが、大幅に改良された4代目レガシィのMT用EJ20Yからは採用されなくなりました。

理由はコストダウンと関連パーツの信頼性向上と言われています。

今回は大台の300psを発生する事から、耐久性向上の為に再び採用されました。

そしてさらに気になるツインスクロールターボの採用。こちらも4代目レガシィに採用されていましたが、5代目になった際に通常のタービンに変わりました。

ツインスクロールターボのメリットは低回転からのレスポンスを良くする為であり、2.5L化され、タービンレイアウトが変更されたEJ25では排気効率向上のお蔭でシングルスクロールの方が高効率とされてきました。

今回のFAエンジンもタービンの位置はEJ25と同じくエンジン直下。

これを見るとタービンレイアウトと言うより純粋に排気量の差で違いを設けているのかと思いました。

続いて気になるポイントはトランスミッション。

GT-DIT用に新設計された8速スポーツシフト付リニアトロニックは、ハイパワーの入力に対しチェーンから設計し直したと言う専用品。

従来のNA用リニアトロニックとD型NA用リニアトロニックはスポーツシフトは6速。

理論的には何速でも設定できるCVTですから、8速化そのものはさほど難しい事ではないと思います。

ちなみにスポーツシフトはSIドライブがIモード、Sモードの時は無段変速から6段変速、S#モードの時のみ8段変速となり、Dレンジでも8段自動変速モードとなります。

EJ25ターボ搭載車は5速ATを搭載しており、個人的には6速化を望んでいましたが、8速になるとは恐れ入りました。

欲を言えば5AT仕様に搭載されているダウンシフトブリッピング機能が無い事。

CVTでは技術的に難しいと思われますが、シフトダウン時の変速ショックの低減やスポーツドライビングの時には是非とも欲しい機構でした。

8速という多段の為に変速ショックは皆無と言う事なのでしょうか?

以前前期モデルのNAのCVTに試乗した際には3→2、2→1といった変速の際には5速ATのスポーツシフトダウンシフトブリッピング機構付の方がスムーズにシフトダウンできていました。

次に気になるのはボディ剛性のアップ、およびサスペンションセッティングの変更。

気になるのは サポートサブフレームリヤの追加。ボディ剛性のアップ関連ではクレードルフレームの溶接個所を増やしたりと言った改善もなされているようですが、リヤ周り、特にワゴンではラゲッジの開口部も大きいのでリヤの剛性アップは必要不可欠と言えます。

前期型の下回りを覗いてみると、D型のサポート サブフレームがそのまま装着出来そうな雰囲気です。

他にも全車でフロントスタビライザー径のアップが行われましたが、GTDITに関してはリヤのスタビライザーも大径化され、こちらも気になるポイントです。

メカニズム関連はあらゆるステージで試乗してみない事には何とも言えません。

今度は細部のチェックに続き、是非ともワインディングで試乗してみたいものです。

(井元 貴幸)