電動バイクの区分とは?モーターの出力で車両を区分【バイク用語辞典:電動バイク編】

■モーター出力によって、原付第一種、原付二種、普通二輪、大型二輪に区分けされる

●2019年12月の道路交通法改正によって20kW超の電動バイクが大型二輪車に区分

クルマでは環境対応車の本命として、EV(電気自動車)やハイブリッド車が急速に普及しています。バイクの電動化は原付バイクから始まりましたが、最近になって大型の電動バイクが登場して話題になっています。

電動バイクの区分けや対応する免許の種類について、通常のバイクと比較して解説していきます。

●ガソリンバイクの車両区分

車両区分は、「道路交通法」による区分と「道路運送車両法」による区分があります。

道路交通法は、クルマやバイク、自転車で道路を走行あるいは歩行する際に、守るべき規則を定めた法律です。また、道路運送車両法は、クルマやバイク、原動機付き自転車などの自動車運送車両の登録や保安基準、点検、整備などについて定めた法律です。

・道路交通法による車両区分

排気量50cc以下は「原動機付自転車(原付)」、50cc超~400ccが「普通自動二輪車(普通二輪)」、400cc超が「大型自動二輪車(大型二輪)」と区分されます。

・道路運送車両法による区分

二輪車のうち、排気量125cc以下のものを原付と定めています。このうち、排気量50cc以下を「第一種原動機付自転車」、50cc超から125cc以下の二輪車を「第二種原動機付自転車」と規定。また、125ccを超え250cc以下の二輪車は「二輪の軽自動車(軽二輪)」、250ccを超えるものは「二輪の小型自動車(小型二輪)」として自動車に含まれます。

●排気量と運転免許

車両区分と免許資格
車両区分と免許資格

運転免許には、道路交通法で規定された「大型二輪」、「普通二輪」、「原付」の3種があります。

原付免許と普通二輪免許は16歳から、大型二輪免許は18歳から取得できます。また、クルマの普通免許あるいは大型免許を取得している人は、50ccの原付が運転できます。

・原付自転車(50cc以下) ⇒ 原付免許

・普通自動二輪車(50cc超~125cc) ⇒ 普通自動二輪車免許(小型限定)、AT限定あり

・普通自動二輪車(125cc超~400cc) ⇒ 普通自動二輪車免許(普通二輪免許)、AT限定あり

・大型自動二輪車(400cc超) ⇒ 大型自動二輪車免許(大型二輪免許)、AT限定あり

●電動バイクの区分

車両区分と電動バイク
車両区分と電動バイク

ガソリンバイクでは、上記のようにエンジンの排気量で車両区分や免許の種類が規定されますが、電動バイクはモーターが発生できる定格出力(kW)で区分けされます。

・モーター出力0.6kW以下 ⇒ 原付第一種(排気量50cc以下相当)

・モーター出力0.6kW超~1.0kW以下 ⇒ 原付二種(排気量50cc超~125cc以下相当)

・モーター出力10kW超~20kW以下 ⇒ 普通二輪(排気量125cc超~400c以下相当)

・モーター出力20kW超 ⇒ 大型二輪(排気量400cc超相当)

以前は、20kW超の電動バイクも普通二輪免許で走行できましたが、2019年12日1日より道路交通法の改正によって、大型二輪免許が必要になりました。電動化技術が進む中、今後高性能の電動バイクの出現が想定され、相応の技術や知識が必要との判断からです。


これまでは、電動バイクというと小型のスクータータイプが中心でしたが、最近になってハーレーダビッドソンのロードスポーツ「LiveWire」のような大型の電動バイクが登場し始めました。当然ながら、ライダーが相応の運転技術や適性を備えていなければ危険であるという意見が相次いだことが、電動バイクの新区分け設定の背景にあります。

(Mr.ソラン)

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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