クルマの自動走行開発を加速させる、ヤマハの無人観測艇技術

クルマの自動運転技術は日進月歩で進化し、新しく発表されるモデルには最新の運転支援技術が搭載されることが多くなりました。クルマはまだ無人運転の実現は時間がかかりそうですが、すでにボートでは自動航行が実用化されています。それがヤマハ発動機の開発した自動型の無人小型電動観測艇「BREEZE10」です。

自動型の無人小型電動観測艇「BREEZE10」は2015年より開発されたボートで、現在のところ1艇しかなくレンタルのみとなっています。このBREEZE10が活躍するのは、厳冬期に行われることの多いダム湖の測量調査です。

全国のダム湖では、貯水量に影響を与える堆砂を除去するため、定期的に浚渫作業が行われています。その事前情報として深浅調査が行われているのですが、この調査は日本海側の豪地域を除いて豪雨による水位や地形の変化を受けづらい厳冬期に行われることが多く、寒い時期にボートに乗船して測量を行うのは過酷な作業となるのです。

そこで、深浅調査の安全確保やコスト軽減を目指してBREEZE10が開発されました。

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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