【閲覧注意】飛行機ってこんなにグラグラで着陸していた!

こんなに大変なことになっているとは。

飛行機にはよく「機外カメラ」っていうのがついていて、離着陸時に前方の様子が見えたりするじゃないですか。僕はあの映像が大好きなんですが、強い横風のときなんかに、どう考えても滑走路に対して正面じゃない方向を向きながら下りていくことがありますよね。あれは機体が斜めを向いたままドリフト状態になっているのだとは思っていました。思っていましたが、まさかここまで不安定な挙動を示していたとは……。

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 まあ見てください、この映像。

そうとうグラグラしてますね。本当に大丈夫か!?っていうくらい、見事にフラフラ。舞いながら落ちていく花びらみたいです。まあ映像を見る限り全機が無事に着陸しているので大丈夫なんでしょうけど。

この映像は、ドイツのデュッセルドルフ国際空港で強い横風の状態において撮影されたもの。垂直落下しているように見えるのは超望遠レンズで撮っているからで、そのおかげで飛行機の挙動がよくわかります。クルマに例えるとグリップ限界を超えて暴れる車体をコントロールするドリフトみたいなもんでしょうかね。

すごいのはパイロットの腕。物理原則から言うと重量が重くなるほど動きを制御するのは難しくなるはずで、たとえばクルマでドリフトしている時って車重が100kg違うとコントロール性がずいぶん変わって運転が大変になるじゃないですか。大きな旅客機だと数百トンという重さにもなるわけで、機体も大きいからもっともっと操縦が高度なはず。それを繊細かつ巧みな操作で上手にコントロールするパイロットはさすがとしか言いようがありません。

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ちなみにこの飛行機ドリフト状態、風が強くても一定であれば比較的機体をコントロールできるので安全には支障ないらしいですが、突発的な乱気流の発生など急に風の状況が変わるとアクシデントにつながりやすいそうです。

 えっ、これから飛行機に乗るんですか?

今日は風が弱くてよかったですね、きっと映像のようにはならず快適なフライトですよ。もし風が強かったらフラフラな離着陸かもしれませんでしたね、危ないところでした。大丈夫ですって、飛行機は統計的には事故率が低くてもっとも安全な乗り物といわれているんですから。

それではよい旅を!

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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