ひと昔前のカーナビは、40GB、80GBなどとデータ容量の大きさを競い、どれだけ地図データを詰め込み、観光スポットがたくさん乗っているかがアピール点でした。一方で、データが大容量化すると検索や地図スクロールなどのレスポンスが遅いとイライラするというジレンマも抱えていました。
最近のカーナビは、記憶装置がHDDからSSDへと移行しつつあります。最新のノートパソコンのように初めからSSDを搭載していたり、自分でHDDからSSDに換装したりする人が出てきているのと同じです。ケンウッドの最新カーナビには、ハイレスポンスぶりを感じさせる「彩速ナビ」のキャッチフレーズが冠されています。
「MDV-727DT」というモデルで見てみると、「彩」は、VGA液晶とホワイトLEDバックライトなどによる美しい画面から、「速」は、高速レスポンスを可能にするSSDの採用やケンウッド独自の高速描画技術である「ジェットレスポンスエンジンⅡ」などの搭載から命名されています。
HDDからSSD化により、容量は16GBとHDDナビよりも小さくなりましたが、搭載データの圧縮技術の向上などで、使い勝手の面でもマイナスになっていないのが自慢です。データ容量の削減で、価格も抑えられるのも魅力。さらに、地デジを見られたり、iPhone/iPodなどに対応するなど、AV機能もHDDナビと比べて遜色ありません。
“速くて、軽くて(データ量)、安い”SSDカーナビを選ぶのが、いまでは賢い買い物のようです。
(塚田勝弘)