CX-8には今日のマツダ躍進のきっかけのひとつとなった2.2リットルディーゼルターボエンジンが搭載されます。従来型と比べて、各所がリファインされ出力や燃費が向上されています。
CX-8に採用されているディーゼルターボエンジンには大小2つのターボチャージャーが使われています。小型ターボは低回転、大型ターボは高回転での過給を担当しますが、今回は大型ターボが低回転から作動するように改善したことでトルクのフラット化と出力アップが図られています。
ディーゼルエンジンは燃焼室に燃料を噴射すると圧縮され高温になった空気によって自己着火を起こします。従来型エンジンでは5回の噴射を行なっていましたが、新型では燃料噴射を6回(DPF再生時は最高9回)としてより効率のいい燃焼を狙っています。こうした制御系の変更だけではなく、ピストンの形状変更や燃焼室まわりの冷却方法の変更なども行われました。最高出力は190馬力、最大トルクは450Nmです。
ミッションは6速のATで、CX-5にも採用している低剛性ロックアップダンパー搭載のユニットを搭載し、ドライブフィールを向上しています。AWDのシステムはi-アクティブAWDと呼ばれるもので、化学合成オイルやボールベアリングの採用などによりエネルギー損失を低減。エンジンのトルクを微妙に制御することでシャシー性能を向上するG-ベクタリングコントロールも採用されました。サスペションは上級モデルであるCX-9のものを踏襲。フロントはストラット、リヤはマルチリンクとなります。
JC08モード燃費ではFFが17.6km/L、4WDが17.0km/Lとなっています。今回はさらに実走行に近いとされるWLTCモード燃費も公開されています。WLTCモードでの燃費はFFが15.8km/L、15.4km/Lとなっています。WLTCモードでは市街モード、郊外モード、高速道路モードの3種の燃費も公開されます。FFの場合、市街が12.7km/L、郊外が15.7km/L、高速道路が18.0km/Lという数値。AWDは市街が12.5km/L、郊外が15.3km/L、高速道路が17.5km/Lとなります。燃料タンクは異例の大きさで、FFが72L、AWDが74Lとなります。FFでWLTCモードで計算した場合、72×15.8で1137kmの航続距離を持つことになり、東京から九州まで無給油で走行できることになります。
(文:諸星陽一/写真:小林 和久)
【関連記事】
【新車】日本市場をメインにしたマツダの3列シートSUV「CX-8」がついにデビュー!
https://clicccar.com/2017/09/14/509261/
【新車】マツダCX-8の予約受注を開始!! 12月発売に先立ち全国10カ所でプロトタイプを展示
https://clicccar.com/2017/09/14/510981/
【新車】マツダCX-8は、デザインテーマ「魂動」に従って躍動感あるエクステリアを実現
https://clicccar.com/2017/09/14/510845/
【新車】マツダCX-8は左右シンメトリーで安定感ある見晴らしのいいシートレイアウトが持ち味
https://clicccar.com/2017/09/14/510911/
【新車】実用域での燃費を向上させたマツダCX-8、燃料タンクも大容量化して航続距離は1137km!
https://clicccar.com/2017/09/14/511029/
【新車】マツダ・CX-8は安全装備が充実。360°モニターの採用で狭い場所でも取り回しが楽に
https://clicccar.com/2017/09/14/511089/