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■いまやアダプティブクルコン標準装備のモデルも!
クルマは現在、「電動化・自動運転」といった100年に一度の転換点を迎えています。軽自動車でも、日産、三菱、スズキがマイルドハイブリッド化するなど電動化が進んでいます。
電動化以上に進化しているのが、運転支援システムです。2017年当時は衝突被害軽減ブレーキが標準装備になった程度でしたが、現在では高速道路で追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールも標準装備する車種が登場しています。
ここでは、軽自動車の中で、充実した運転支援システムを搭載した軽自動車を5モデル紹介しましょう。
●ホンダ N-BOX
2代目にあたる現行型ホンダ N-BOXは2017年8月に登場し、軽自動車の販売台数ランキングでトップを走っている人気モデルです。モデル体系は標準車のN-BOXに加えて、押し出し感を強めたカスタムの2タイプを用意しています。
N-BOXはわずかひと世代で、クルマの骨格に当たるプラットフォームやパワートレインを一新。さらに助手席スーパースライドシートなど機能性を向上させながら、約80kg軽量化し、優れた走行性能・低燃費・乗り心地を実現しています。
現行型N-BOXは、全モデルで先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備しています。衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援システムのLKASといった8つの基本機能に加えて、オートハイビームと後方誤発進抑制機能を加えた10の機能でドライバーをサポートします。
高速道路で先行車への追従走行を行い、ドライバーの負担を軽減するアダプティブクルーズコントロールを全車で標準装備していたのはN-BOXが最初です。軽自動車の安全性能を大幅に向上させたN-BOXの車両本体価格は142万8900円~202万2900円です。
●日産 デイズ/三菱 eKワゴン&eKクロス
日産と三菱が出資した合弁会社のNMKVによる軽自動車の第1弾が2013年6月より販売開始された日産デイズ/三菱eKワゴンでした。2019年3月にフルモデルチェンジを行い、2代目となる現行モデルが登場。三菱はニューモデルとなるeKクロスを設定しました。
現行型デイズ/eKワゴン・eKクロスは、クルマの骨格にあたるプラットフォームをはじめ、エンジン、CVTをすべて新開発。さらにエンジンにはリチウムイオンバッテリーを搭載したスマートシンプルハイブリッドを設定するなど、走行性能だけでなく、燃費性能そして安全性能も飛躍的に向上させています。
安全性能では、軽自動車初となる「プロパイロット(三菱はマイパイロット)」を採用。高速道路でドライバーが負担を感じる、渋滞走行や長時間の巡航走行といったストレスシーンにおいて、アクセル、ブレーキ、ステアリングをクルマ側で支援することで、 ドライバーの負担を軽減してくれます。2020年に行った一部改良で、運転支援機能のデバイスに新たにミリ波レーダーを採用し、先進安全技術の拡充を図りました。新しい機能として、2台前のクルマの動きを探知して制御する「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」や「インテリジェント DA(ふらつき警報)」を採用し、制御技術が向上しています。
デイズの車両本体価格は132万7700円~188万2100円。eKワゴン・eKクロスの車両本体価格は132万5500円~182万500円です。
●日産 ルークス/三菱 eKスペース&eKスペースクロス
日産と三菱の軽スーパーハイトワゴンがルークス/eKスペース・eKスペースクロスです。2020年2月にフルモデルチェンジを行い、2代目となる現行モデルが登場しました。
その際、旧型ではデイズルークスというネーミングでしたが、ルークスとして独立。一方eKスペースは、SUVテイストを加えたeKスペースクロスを追加し、それぞれの個性を強めました。
一足早く登場したデイズのプラットフォームとパワートレインを採用し、広い室内空間に加えて高い走行性能、安全性能を実現したのが特徴です。
「プロパイロット」をはじめとした運転支援装備ではカメラに加えて、ミリ波レーダーを追加採用したことにより、より遠くの先行車の状況を検知し、スムースな制御が可能となりました。なかでも、前方を走行する2台前の車両を検知し、急な減速などにより、 自車の回避操作が必要と判断した場合には、警報によってドライバーに注意を促す、「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」は特筆すべき機能です。
軽自動車の中でトップレベルの安全性能を誇るルークスの車両本体価格は141万5700円~206万6900円。eKスペース・eKスペースクロスの車両本体価格は139万9200円~199万1000円です。
●スズキ ハスラー
軽SUVのスズキ ハスラーは、2020年1月にフルモデルチェンジを行い、2代目となる現行モデルが登場しました。旧型モデルはハイトワゴンのワゴンRをベースとしていましたが、現行モデルはスーパーハイトワゴンのスペーシアにベースを変更したため、広い室内空間が魅力です。
ハーテクトと呼ばれる軽量・高剛性のボディを採用。さらにボディのスポット溶接部に「構造用接着剤」を採用。ボディ全体の剛性を向上させ、優れた操縦安定性、乗り心地を実現しています。
運転支援システムには、夜間の歩行者も検知するステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストなどを搭載。
さらにターボ車には、全車速での追従機能を備えたアダプティブクルーズコントロール、車線逸脱抑制機能を採用しています。全モデルにマイルドハイブリッドを搭載し、優れた燃費性能を発揮するハスラーの車両本体価格は136万5100円~176万4800円です。
●ダイハツ・タント
広い室内空間と便利なリアスライドドアを採用した軽スーパーハイトワゴンのパイオニアが、ダイハツ・タントです。4代目となる現行モデルは2019年7月に登場しました。タントは標準モデルのタントとタントカスタムの2タイプを用意しています。
現行型タントは、ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA」による第一弾として登場。クルマの基礎となるプラットフォームをはじめ、新CVTや大幅改良したエンジンなどのパワートレインを含め、すべての機構を一新。「走る」「曲がる」「止まる」といった基本性能を大幅に向上させています。
タントの特徴である、大開口幅を実現した「ミラクルオープンドア」を生かした新しい使い方「ミラクルウォークスルーパッケージ」を実現し、高い利便性を実現しました。
安全装備では、進化した予防安全機能「次世代スマートアシスト」を採用。予防安全機能「スマートアシスト」に運転支援機能「スマートアシストプラス」を加え、全15の機能を採用しています。全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンキープコントロールは運転支援機能「スマートアシストプラス」に含まれ、ターボ車に標準装備。一部のグレードを除いてオプションとなっています。
タントの車両本体価格は124万3000円~202万4000円となっています。スマートアシスト非装着車のLグレードがありますので注意してください。
(文/写真:萩原文博)
※この記事は2021年12月10日に再編集しました。
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