スポーツカーからオフロードまで。一芸に秀でた軽自動車5選!【2021年版】

■軽自動車は燃費だけが取り柄じゃない!

現在、軽自動車の新車販売ランキングではホンダN-BOXをはじめとしたスーパーハイトワゴンが人気となっています。しかし、軽自動車の中には、ハッチバックをはじめオープンカーやSUVまで、さまざまなタイプのクルマがそろっています。

多彩な軽自動車の中から、今回は他の車種にはない特徴を持つ、一芸に秀でた軽自動車を5車種選んでみました。

●スズキ・ジムニー

一芸に秀でた軽自動車
スズキ・ジムニー

2018年7月に約20年振りとなるフルモデルチェンジを行い登場したのが、4代目となる現行型スズキジムニーです。現行型ジムニーは販売開始から約3年が経過しましたが、現在でも納車まで1年近くかかる人気車となっています。

ジムニーの魅力と言えば、卓越した悪路走破性です。現行型ジムニーは、歴代モデル同様にラダーフレームを継承。新設計されたラダーフレームはX(エックス)メンバーと前後にクロスメンバーを加えたことで、ねじり剛性を約1.5倍(先代モデル比)向上させています。さらに、車体とラダーフレームをつなぐボディーマウントゴムを新設計。乗り心地を改善し、優れた操縦安定性を実現しました。

搭載するエンジンは直列3気筒ターボの1種類で、これを縦置きにしたFRレイアウトを採用。組み合わされるトランスミッションは5速MTと4速AT。駆動方式は悪路走破性に優れる機械式副変速機付きパートタイム4WDを採用しています。

4WDは4H(高速)、4L(低速)のモードに切替えが可能。4Lは、通常の約2倍の駆動力を発揮し、急な登坂路や悪路の走破性を高めます。ジムニーの車両本体価格は148万5000円~190万3000円です。

●ホンダ・N-ONE

一芸に秀でた軽自動車
ホンダN-ONE

2020年11月にフルモデルチェンジを行い、2代目となる現行モデルが登場したホンダ・N-ONE。見た目は旧型モデルとよく似ていますが、走行性能や安全性能は大幅に向上しています。

モデル体系は標準車のオリジナル。上質さを追求したプレミアム。スポーティなRSと3タイプを用意。ボディカラーは、モノトーン9色、2トーン8色の合計17色と多彩なラインアップを設定。オリジナルはフレームレッド、サーフブルー、プレミアムはミッドナイトブルービームメタリック&シルバー、シャイニンググレーメタリック、RSはプレミアムイエローパールII、サンセットオレンジIIという各モデル専用カラーも用意しています。

多彩なボディカラーもN-ONEの一芸と言えますが、旧型モデルはワンメイクレースが行われていたほど軽自動車の中でも高い走行性能が魅力。ターボエンジンを搭載したRSはCVTモデルに加えて、6速MT車を用意。まさに現在に蘇った「韋駄天ターボ」と言えるでしょう。N-ONEの車両本体価格は159万9400円~202万2900円です。

●ホンダ・N-VAN

一芸に秀でた軽自動車
ホンダN-VAN

2018年7月に登場したホンダ・N-VANは、現行型N-BOXをベースとした軽バンです。さまざまな仕事での使いやすさや優れた走行性能、安全性能を追求し、軽バンの新基準となることを目指しています。

N-VANの特徴は、軽バンに求められる広い積載スペースと積載作業の効率性を追求したことです。燃料タンクを前席の下に収めるホンダ独自のセンタータンクレイアウト採用により荷室を低床化し、高さのある荷物の積載にも対応できる空間を実現しました。

また、リアシートに加え、助手席にもダイブダウン機構を採用することで、助手席からリアシート、テールゲートまでフラットな空間を実現。さらに、センターピラーレス仕様により、助手席側に大きな開口部を設定し、テールゲートと使い分けることも可能です。

さらに、先進の安全運転支援システム「ホンダ センシング」を全タイプに標準装備しているのも魅力です。標準仕様のG、Lに加えて、パーソナルユースを視野に入れた+ファンを設定。このグレードは自然吸気エンジンに加えてターボエンジン車も設定しています。N-VANの車両本体価格は127万6000円~187万2200円となっています。

●ダイハツ・タフト

一芸に秀でた軽自動車
ダイハツ・タフト

2020年6月に登場したダイハツタフトはダイハツの新世代クルマづくりである「DNGA」第3弾として登場した軽SUVです。

外観ではスクエアボディと高い最低地上高、大径タイヤ等により、SUVらしいタフさや力強さを表現しています。黒を基調としたインテリアでは、インストルメントパネル周りに設けたオレンジメタリックの加飾によってワクワク感やアクティブさを表現しています。

また、リアシートのバックボードとデッキボード表面には立体形状のパターンを施し、樹脂製であるため汚れてもふき取りやすい利便性を実現。さらにリアシートを倒した際、シートバックと荷室が段差無くつながり、ドアパネルとの隙間がなくなることで、小物が落下しにくい完全フラットスタイルを実現しています。

タフトの一芸ポイントは全モデルに標準装備された「スカイフィールトップ」です。スカイフィールトップは、前席上に設置した大きなガラスルーフのことで、紫外線対策に加え室内温度の上昇も抑えるスーパーUV&IRカットガラスを採用。その結果、開放感はもちろん、大きく広がる視界を実現しました。

新型ステレオカメラを採用した、新世代のスマートアシストによる充実した運転支援機能や「つながる安心」「快適・便利」を提供するダイハツコネクトなど安全性と利便性も高いのが特徴です。タフトの車両本体価格は135万3000円~173万2500円となっています。

●ダイハツ・コペン

一芸に秀でた軽自動車
ダイハツ・コペン

2014年に販売開始された2代目となるダイハツ・コペン。アクティブトップと呼ばれる電動開閉式ルーフを採用した2シーターオープンカーです。現行型コペンはボディ外板には樹脂素材を採用でき、デザインの自由度とともにドレスフォーメーションという着脱可能な外板によって着せ替えが行えるのが特徴。

さらに、ローブ、Xプレイ、セロと3つのグレードに加えて、第4のモデルとなるGR SPORTを2019年10月に追加しました。

GR SPORTは、既存モデルに対しボディ剛性を一層高めるため、アンダーボディに補強材の追加や形状変更を施しました。その結果ボディのねじれを抑制し、安定感のあるフラットな乗り心地を実現しています。
また足回りの最適化や、空力を向上させるパーツの採用により、しなやかな動きと安定性を向上させているのが特徴です。外観では、トヨタのGRシリーズの一部車種で採用している「Functional MATRIX」グリルを採用。インテリアでは、インテリアでは、専用のレカロシートやメーターなどを採用し、上質感ある雰囲気を表現しています。

軽自動車ながら電動開閉式ルーフに加えて、着せ替えそしてGRとのコラボと多芸に富んでいます。そんなコペンの車両本体価格は188万8700円~243万7200円です。

(文/写真:萩原文博)

※この記事は2021年12月7日に再編集しました。

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この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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