【東京オートサロン2017】雪の影響ながら32万人来場! いまこそクルマ社会の若者離れを防ぐべき

東京オートサロン2017は無事に幕を閉じました。

外部の駐車場を除けば、幕張メッセのすべてを使って行ってきた東京オートサロンですが、本年はさらにZOZOマリンスタジアムまでも利用し、新たにカスタムカーに乗れるイベントも開催しました。

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気になる来場者数は以下の通りです。

13日 8万444人(7万8867人/102.0%)
14日 12万2387人(12万1176人/101.0%)
15日 12万1569人(12万5458人/96.9%)
合計 32万4400人(32万5501人/99.6%)

出展社数458社(447社)
出展車両台数850台(880台)

※( )内は昨年

来場者数はトータルでほぼ昨年並み。最終日に来場者が減っているのは、会場周辺は好天に恵まれたものの、北関東以北や中部地方などでも雪の予報と降雪の影響が考えられます。それがなければ昨年越えは確実だったでしょう。

オートサロンの周辺道路や駐車場を見ると、かなり遠くの地域のナンバーを見かけます。それらの方々が来場を諦めてしまった影響は大きいでしょう。雪に弱い車高の低いタイプのクルマも多いでしょうし。

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それから、昨年の傾向に引き続き、B to B、つまりビジネスとしての来場者だと思われる金曜日の来場者が増えているのも特徴です。

自動車メーカーはもちろん、部品サプライヤー、デザイナー、販売店など、オートサロンを見ておかないとクルマ好きの気持ちを探れない、という傾向は定着して業界の常識として浸透して行っていることでしょう。

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数値には現れていませんが、海外からの来場も明らかに増えています。

とあるチューニング系ショップのフロント担当者によると、金曜日が一番売り上げが高いとのこと。

海外からのお客さんは、初日に来場し、本当に欲しいパーツなどを決して安価ではない商品を購入していくとのことです。

日本人のお買い物は、お土産的なグッズが多いのだそう。

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そして最後に、会場を見て回った主観ですが、高校生〜大学生くらいの年齢層のお客さんが減っていない、もしくは増えているように感じました。

いま、若者に手が届く魅力的なクルマがない、という記述も見受けられますが、自分らが若い頃も新車はとても買えませんでした。が、それなりに中古車を買って自分なりに手を入れるなど、いろんな楽しみがありました。ピカピカの新車じゃなきゃ楽しめないということはあり得ません。

そういうワクワクは普遍的なものであり、いまの若い人に感じられないというものではないハズです。けれど、高額な教習所費用に始まり、古くなったクルマへの増税、税金のかかった燃料代へ消費税をかける二重税・・・。クルマを取り巻く環境にはおかしなことが多すぎです。

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現在の若者は賢く、自ら喧嘩をすることなく、理不尽なものからは無言で離れていくものです。

若者のクルマ離れ、ではなく、クルマ社会の若者離れを防ぐのは今なのです。

(clicccar編集長 小林 和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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