国産セダン復権のカギは、今年後半も続々登場のハイブリッド車にあり!?

トヨタのHV専用モデル「プリウス」と「アクア」は2013年度に入っても5月末までにそれぞれ11万台の国内セールスを記録するなど相変わらず人気の衰えを見せません。 

昨年12月25日にはクラウンが「Re BORN」。2.5LにダウンサイジングされたHVモデルを中心に5ヶ月間で約4万台以上を販売。 続いて本年5月16日に新型レクサスISシリーズにHVモデル「IS300h」が登場、発売1ヶ月で7600台を受注

ホンダ アコードHV

6月21日にはライバルのトヨタ「カムリ」と米国でデッドヒートを繰り広げる新型ホンダ 「アコード」のHVモデルが一回り大きくなったボディで国内導入に。

さらに6月24日にはスバルが「 XV」に同社初となるHVモデルを追加。 AWDのXV系トップモデルとして、静粛性や走りの質感が高められました。

スバル インプレッサXV HV

しかし、それだけではありません。本年後半も続々とHVモデル投入攻勢が続く模様。新聞報道などによると、8月初旬にカローラ アクシオHV、同月末には全面ビッグマイナーチェンジを受けたSAI、9月には新型マジェスタHVが登場する予定とか。

日産スカイラインHV (Q50)

同様にホンダは9月に新型「フィット」のHVモデル、日産もインフィニティQ50こと新型「スカイライン」HVを投入する模様。10月にはMAZDAが新型アクセラのセダンで同社初となるHVモデルを投入予定。(画像は5ドアハッチバックモデル)

MAZDA アクセラ

産経新聞によると、2007年に9万台弱だった国内HV市場は2012年には90万台に迫る勢いとなっており、国内新車販売に占めるHVモデルの比率は約18%まで拡大。今後の販売競争の激化により、2013年度は100万台に達する可能性も。 

Lexus IS300h

このように各社はHV市場で75.4%(2012年度)のシェアを占めるトヨタの2強HVの独走を傍観している筈は無く、魅力的なHVモデルの開発に余念が有りません。これは輸入車についても同様。

傾向的には今回発売された「アコードセダン」や「スバル XV」がそうであるように、従来からのHVのウリである「燃費の良さ」に加えて「走る愉しさ」をコンセプトに掲げたモデルの登場が増えそうです。

ホンダ アコードHV

国内自動車各社はセダンの販売が年間2000~3000台程度に落ち込む中、ラインナップのバランスをとる為、これまでの大型ミニバンに代わって、HV化によるセダンの復権に力を入れ始めています。 

軽自動車並みの「30km/L」という低燃費を得た今回のアコードHVセダンなどはその尖兵と言えるかもしれません。 

■スバル XV HV
http://www.subaru.jp/xv/hv/ 

■ホンダ アコードHV
http://www.honda.co.jp/ACCORD/ 

■レクサス IS300h
http://lexus.jp/models/is/index.html

■トヨタ クラウン HV
http://toyota.jp/crownroyal/003_p_001/dynamism/hybrid/index.html 

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 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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