日本で低燃費車と言えばHVや軽自動車がシェアの大半を占めていますが、燃費に加えて道路環境の違いから「走り」を重視する欧州ではVWを皮切りにエンジンのダウンサイジング+ターボチャージャー化が進み、出力補完用の過給機との組合せが一般的になりつつあります。
日本車でも同様な動きが出始めていますが、特に輸入車では本国の傾向が当然ながら反映されており、普及が進む過給機付き1.2L~1.4Lクラスに加えて最近では1.6Lクラスの過給機搭載車が目立つようになりました。
例えばBMWが2011年9月、2代目1シリーズに1.6Lターボチャージャー付きエンジンを搭載、パワーアップと24%もの燃費向上を両立させた「116i」を308万円で日本へ導入。
これに対抗してメルセデスベンツも2013年1月、3代目となる新型Aクラスにターボ付き1.6Lエンジンを搭載した「A180」を300万円を切る「284万円」という魅力的な価格で投入。
さらに2月にはボルボがターボ付き1.6Lエンジンを搭載した新型「V40」を300万円をさらに大きく下回る「269万円」という大胆なプライスタグを付けて導入するなど、にわかに1.6Lターボ搭載車の日本導入が目立つようになって来たと言う訳です。
こうした傾向は「華やかなジュネーブモーターショーの裏側でいっそう厳しさを増す欧州新車市場 !」でもお伝えしたとおり、欧州車メーカー各社が足元での新車市場が冷え込んでいる為、米国や日本を含むアジア地域に販売の比重を移しているからに他なりません。
では具体的に3車のスペックを詳しく比較してみましょう。
どれも「素」モデルですが、言い換えれば自動車メーカーにとって儲け代の少ないグレードでもあり、販売店は利益率の高い上級グレード車を売ることで収支バランスをとっているため、顧客側にしてみれば逆に「お買い得モデル」ということに。
エントリーモデルとは言えスペックを見れば判るとおり、どれを選んでもハズレ無し。走りやデザインなど質感の点でもピカイチです。中でも「V40」のリーズナブルさが光ります。
おりからの超円高を反映して魅力的な価格を付けている輸入車ですが、「アベノミクス」の影響で一気に円安に触れたことで、いずれ輸入価格上昇が予測されることから、今年あたりは輸入車の「狙い時」と言えるかもしれません。
自動車業界の決算期は通常3月と9月。モデルチェンジ後、間もない新型車では大幅な値引きは期待できませんが、少なくとも月末の決算時期を狙うのも一手。
内容的に濃いクルマたちが揃っており、日本車には無い「味」を求めてエントリーモデルで欧州車オーナーを目指すなら、正に今がチャンスかも !
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