BMWは2013年1月24日、トヨタ自動車と「燃料電池システム」、「スポーツカー」、「軽量化技術」、「ポスト・リチウムイオンバッテリー技術」の4つの共同開発で正式契約を締結しました。
その後、日経新聞によるとBMWは3月5日にノーベルト・ライトホファー社長が「環境技術関連の提携はトヨタ自動車に一本化する」との考えを示したそうです。
トヨタとの提携前に結んだPSA(プジョーシトロエングループ)とのHV技術の提携を解消し、今後はトヨタとの関係を強化して開発効率を高めて行く模様。ライトホファー社長は「トヨタとの提携に大変満足しており、これがBMWの環境戦略の方向性だ」と強調したとか。
BMWは2011年3月にPSAとHV技術で提携、共同出資による開発会社「BMWプジョー・シトロエン・エレクトリフィケーション」を設立したものの、今回撤退する方針を固めた模様。
ライトホファー社長は2016年までのPSAとのエンジン共同開発に関する提携についても打ち切る可能性を示唆。
その背景にはGMがPSAに7%出資しており、PSAと提携したままではトヨタとの環境技術の共同開発に於いて支障が出ないとも限らない為、敢えて撤退を決めたものと推測されます。
BMWは年内にドイツ東部の工場でコンパクトEV「BMW i3」を量産する計画で、ジュネーブモーターショー2013でも市販モデルに近い「i3コンセプトクーペ」を公開。
2014年にはPHVの発売も予定しているようで、ライトホファー社長は今後、「かつて無いほどEV分野に力を入れて行く」との姿勢を示していると言います。
こうした一連の動きから、BMWが自社の環境技術のレベルアップの為にトヨタとの関係を大事にしたいと考えている様子が垣間見えます。
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https://clicccar.com/2013/01/25/211690/
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