トヨタ・ハリアーが先進安全装備とコネクティビティの充実化で値上げを実施

■E-Four(4WD)の2.5L+モーターのプラグインハイブリッド車は、93kmのEV走行が可能

ブームから定番化しているSUV。2021年4月〜2022年3月までの登録車販売ランキングで、10位にランクインしているトヨタ「ハリアー」は、300万円を切るエントリー価格(今回の一部改良前)ということもあり、プレミアムSUVの中でもトップといえる人気を誇っていました。

しかし、2022年1月〜6月では、15位(前年同期比46.1%)と、若干息切れ気味のようにも思えます。

トヨタ・ハリアー
追加されたプラグインハイブリッド車。ボディカラーは「グレーメタリック」

そんな中、2022年9月26日(月)、ハリアーが一部改良を受けるとともに、プラグインハイブリッド仕様(PHEV)が追加され、ガソリン車、ハイブリッド車は10月4日(火)に、PHEVは10月31日(月)に発売されます。

トヨタ ハリアー
プラグインハイブリッド車のインパネ

一部改良のメニューは、先進安全装備とコネクティビティの強化。「プリクラッシュセーフティ」に、交差点右折時の対向直進車、および右左折時の対向方向から横断してくる歩行者を検知する機能が追加された予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全車に標準化されています。

トヨタ ハリアー
12.3インチディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plus

コネクティッドナビ対応の12.3インチディスプレイオーディオが「Z」「Z“Leather Package”」に標準装備。

なお「G」は、オプションの12.3インチTFTカラーメーターを選択時には、ディスプレイオーディオが12.3インチディスプレイになります。

同時に、「Z」「Z“Leather Package」には、車載ナビが標準化されています。さらに、T-Connect サービスの有料オプションとしてクルマがWi-Fiスポットになる、「車内Wi-Fi」も採用されています。ほかにも、12.3インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイが採用されています。

トヨタ ハリアー
12.3インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイ(Smart×1ダイヤル)

新設定されたプラグインハイブリッド車(PHEV)は、「Z」に、大容量リチウムイオンバッテリーが搭載されたプラグインハイブリッドシステムを設定。2.5Lエンジンにモーターの組み合わせで、リヤモーターを搭載するE-Four(4WD)のみとなっています。

モーターによる走行性能を向上させるとともに、のびやかで上質な加速と低重心による優れたハンドリングを実現したとしています。

エクステリアには、専用のフロントグリルなどをはじめ、随所にブラック塗装が施され、専用ボディカラー「グレーメタリック」を含めた4色が用意されています。

トヨタ ハリアー
Z(プラグインハイブリッド車)のインテリア

インテリアで目を惹くのは、インパネからドアトリムに金属メッシュ質感の「ダークレッドパイピングオーナメント」で、質感向上が図られています。

そのほか、最大1,500W(AC100V)の外部給電システムや後席シートヒーター、床下透過表示機能付パノラミックビューモニターが標準化されています。

トヨタ ハリアー
G(ハイブリッド車・2WD)。ボディカラーは「センシュアルレッドマイカ」

なお、システム出力は、225kW(306PS)。EV走行距離は93km、WLTCモード燃費は20.5km/Lです。

高級SUVの代表格であるトヨタ「ハリアー」。今回の一部改良では、上記装備の追加により価格改定(値上がり)となっています。一部改良とプラグインハイブリッド車の追加により販売テコ入れになるか注目です。

●価格帯:312万8000円~620万円
※PHEVは、620万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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