リアルコーナリングマシン「ダラーラ・ストラダーレ」は大人のオモチャ!?清水和夫がFSWで大はしゃぎ♪

■まさにリアルスポーツカー! コイツはナンバー付きのレーシングカー!?

●究極のハンドリングマシンはドライバーを育てるね

2017年11月に1号車が誕生、発売されたダラーラ・ストラダーレ。

ダラーラ・ストラダーレ
リアルスポーツカー、ダラーラ・ストラダーレを2019ベストカーに選んだ清水和夫さん

ダラーラ社(ダラーダ・アウトモビリ S.p.A./Dallara Automobili S.p.A.)とは、F1、スーパーフォーミュラ、フォーミュラE、FIA F2&F3…など、ほぼすべてのフォーミュラマシンを制作するレーシングコンストラクター。そのダラーラが初めて手掛けた公道走行可能なスポーツカーが、このダラーラ・ストラダーレです。ちなみに「ストラダーレ」とは、イタリア語で「道」を意味するそうで、まさにロードゴーイングカーの名にピッタリ。

清水和夫
ダラーラ・ストラダーレに乗り込み、ドラポジ調整などのアドバイスを受ける清水和夫さん

2019年末、富士スピードウェイに現れたダラーラ・ストラダーレに乗り込む国際モータージャーナリスト・清水和夫さん。普段はお国の仕事など難しいことばかり考えている清水さんですが、サーキットくらいは無邪気にはしゃぎたい!?…とはいえ、この試乗はクリッカー姉妹誌「GENROQ」誌取材のワンシーンで、「2019-2020 GENROQ CAR OF THE YEAR」を選ぶというもの。

GENROQ 2020年3月号
GENROQ 2020年3月号

すでにクリッカーでもセミアーカイブとして紹介したポルシェ911カレラS4メルセデスAMG GT63 S 4マチック+他、全6車種の中から清水さんがイヤーカーに選んだのが、このダラーラ・ストラダーレです。

その評価は「柔よく剛を制す」。

ではさっそく、動画を見てみましょう!

●そこそこのパワー+超軽量ボディはリアルスポーツカー

「いや~、なんか潜水艦の中に入ったみたいだな、入ったことないけど」(清水)。

ダラーラ・ストラダーレ
ダラーラ・ストラダーレ4変化!

ダラーラ・ストラダーレの基本形は、フロント含めた窓も、屋根も、そしてドアまでも無いバルケッタボディ。そこにフロントウインドウ(樹脂製)やルーフとなるガルウイング式サイドウインドウ、リヤウイングなどを別途装着できるというイロモノチック?な本格派スポーツカー。

ダラーラ・ストラダーレのエンジン
2.3L 直4 DOHCツインターボのフォード製エンジンを搭載するダラーラ・ストラダーレ

そのボディやシャシーはカーボンを使用し、乾燥重量は855kg。その超軽量ボディにミッドに搭載されるエンジンは、フォード・フォーカスRSにも搭載される2.3L 直4 DOHCツインターボで、400ps/500Nmというパワー&トルク。

「エンジンパワーは凄くないけど、コーナーが速いんだよ。4気筒エンジンって悪くないよ。V6やV8で大パワーを出したら、コーナーは楽しくなくなっちゃう。一般道のワインディングでもいいかもしれないけど、やっぱりこのクルマの本籍はサーキット!」(清水)。

ダラーラ・ストラダーレ
とにかくコーナリングがスゴイ!楽しい!!そうです

燃料を積んでも1tを切るほどの車両重量に、レーシングコンストラクターが作ったボディは、とにかくコーナリングが楽しいマシンだそうです。

ダラーラ・ストラダーレの車窓
サイドまで回り込んだ樹脂製フロントウインドウは、一切の歪みが無いのがスゴイ!

「ダラーラ見直したね。コンセプトがイイよね。ドアとっ外すとか。で、この樹脂製フロントウインドウ、湾曲しているけど歪みが無いのがいいね」(清水)。

またシートは移動せず、ペダルとステアリングを前後に移動させてシートポジションをとるという、まさにレーシングカー感覚! その理由は…。

「衝突安全を考え、ドライバーの頭と胸の位置はカーボンボディに対してフィックスし、ペダルボックスを動かすという考え方」(清水)。

ダラーラ・ストラダーレのコクピット
ダラーラ・ストラダーレのコクピット。シートポジションはステアリングとペダルボックスが移動します。まんまレーシングカーの考え

「いや~楽しいなやっぱり。こういうレーシングカー的なもので2300万円は安いかもしれないね。ちゃんとABSもトラクションコントロールもESP(横滑り防止装置)も付いているからね。

オォ~~~! もうナンバー付きのスポーツカーじゃないね。やっぱりダラーラはレーシングカーメーカーだから、ホント、リアルスポーツ!!」(清水)。

●2ペダルの左足はブレーキ! パドルも使って、あ~楽しい!

「操縦性はすごい素直。4気筒だからパワーオーバーステアにならないし、適度なタックインというか、ブレーキ残すとスッと入口でリヤが流れ気味だし、パワースライドがほとんどないからコーナーの出口はアクセルベタ踏みでいける。やっぱり4気筒エンジンで速いクルマはコーナーを攻められる!」(清水)。

ダラーラ・ストラダーレ
いいね、イイネ! ダラーラ・ストラダーレ楽しいゾ!!(清水)

このクルマの本籍はサーキット!」。清水和夫さんが楽しそうに走るすべてのインプレッションは動画で!

(試乗インプレッション:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの

ダラーラ・ストラダーレの主なスペック
ダラーラ・ストラダーレの主なスペック

◼️SPECIFICATIONS
車名:Dallara Stradale
全長×全幅×全高:4185×1875×1041mm
ホイールベース:2475mm
乾燥重量:855kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
排気量:2300cc
最高出力:292.7kW(400ps)/6200rpm
最大トルク:500Nm(51.0kgm)/3000〜5000rpm
駆動方式:RWD(後輪駆動)
サスペンション(前後共):ダブルウイッシュボーン(EPA電気システムによる調節可能な3Way)
ダウンフォース:820kg(トップスピード時)
最大横G:2G
0→100km/h加速:3.25秒
100→0km/h減速:31m
最高速:280km/h
車両価格(当時):22,565,000円〜

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【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

アトランティックカーズ
http://atlantic-c.jp/dallara-stradale/

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
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