ガソリン代高すぎ! 少しでも燃費を良くする省燃費運転のコツ・6選

■誰でも実践できる省燃費運転のコツ6選

車の維持費に大きく影響を与えるガソリン代の高騰
車の維持費に大きく影響を与えるガソリン代の高騰

燃料代は車にかかる維持費のなかでも大きな支出です。最近の燃料価格高騰のせいもあって、燃料代に頭を悩ませている人も多いでしょう。

もし、今、なにも対策をしていないのであれば、エコドライブ(省燃費運転)の実施おすすめします。

車の燃費を10%改善できれば、ガソリン代を10%抑えるのと同じことです。そのうえ、知識さえあれば実践できるのも省燃費運転のメリットです。

誰でもすぐに実践できる燃費を良くする運転方法を調べてみました。

●燃費向上度★★★ 『急加速とスピードの出しすぎを控える』

急加速は危険なうえ、燃費にも悪い
急加速は危険なうえ、燃費にも悪い

車はアクセルペダルを踏み込むほど、燃料消費量が増える傾向にあります。そのため、必要のない加速を控えることが、多くの車にあてはまる省燃費運転のコツです。

発進時や加速時はできる限り緩やかに加速し、加速中はアクセルペダルをゆっくり踏み足すイメージで操作しましょう。目標の速度に到達してからアクセルペダルを戻すのではなく、目標速度を超えない踏み込み量に留めることも大切です。

また、加速を終えて一定速度で巡航する際は、周囲を走る車の速度に合わせつつ、可能な限り低いエンジン回転数で走行速度に抑えることも省燃費走行には効果的です。この速度を「経済速度」と言い、一般道路では40km/h、高速道路では80km/hが目安とされています。

走行中の車にかかる空気抵抗は速度の2乗に比例して増えるので、とくに高速道路では、経済速度を大きく超えるほど、燃費も悪化しやすくなります。

●燃費向上度★★☆ 『エンジンブレーキを使った緩やかな減速を心がける』

エンジンブレーキをうまく使用できると燃費は良くなる
エンジンブレーキをうまく使用できると燃費は良くなる

走行中、アクセルを踏んでない状態の車は燃料をほとんど消費していません。この仕組みを上手く利用することで、燃料消費を量を抑えることが可能です。

やり方は、減速時に早い段階でアクセルペダルから足を離すようにするだけです。緩やかなエンジンブレーキを使った状態を長く取るほど、燃費の改善効果も大きくなります。

とくにハイブリッド車は、減速時にモーター駆動用バッテリーを積極的に充電する構造になっていて、減速時間を長くするほど加速にモーターを使える時間も長くすることができるので、燃費向上度合いもより大きくなります。

●燃費向上度★★☆ 『一定速度を維持しやすいように車間距離を保つ』

燃費を向上させるには、速度を限りなく一定に保つことが大切です。ですが、前を走る車の速度に合わせて加減速を繰り返してしまうと、それだけ燃料を余計に消費してしまいます。

これを解消する方法は、十分な車間距離を保つことです。そうすることで、前走車の動きに惑わされずに、一定速度を保ちやすくなります。

必要十分な車間距離を確保したうえで、前走車のさらに先の車のブレーキランプや、遠くの信号にも意識を向けた先読み運転をすることで、エンジンブレーキを使った緩やかな速度コントロールもしやすくなります。

●燃費向上度★☆☆ 『無用なアイドリングをしない』

アイドリング状態も意外なほど燃料を消費します。10分間のアイドリングで約130ccの燃料を消費するとのことですから、長々としたアイドリング状態での暖機運転などは避けるべきです。

また、エンジン再始動時の燃料は約5秒間のアイドリングに相当するそうなので、5秒以上停車する場合は、エンジンを停止したほうが燃料の消費を抑えられることになります。

ただし、アイドリングストップ機能が備わらない車で、信号待ちや踏切待ちでエンジンを停止させることは、安全上の問題や車への負担が大きくなるのでおすすめできません。

●燃費向上度★☆☆ 『渋滞路や信号機が多い道路の走行を避ける』

上級者向けだが、道に詳しい人は信号を避けるように運転するのもひとつの方法
上級者向けだが、道に詳しい人は信号を避けるように運転するのもひとつの方法

発進と停止とアイドリングを繰り返すことになる渋滞路や信号待ちは、燃費悪化の大きな原因です。これらの道路を極力避けることも、燃費改善につながります。

そのためには、通勤時間や移動ルートを調整するなどして、渋滞路や信号待ちを避ける工夫をするとよいでしょう。知らない土地を走行する際は、渋滞対応機能が付いたカーナビやカーナビアプリが、ムダな燃料消費を抑えるのに役立ちます。

●燃費向上度★☆☆ 『満タン給油&カーナビの使用でムダな走行を減らす』

満タン給油も燃費改善におすすめです。燃料が少なく重量が軽いほうが燃費は良くなる傾向にありますが、それよりもガソリンを入れるためにムダな走行をするほうが、燃料の消費量が多くなります。

満タン給油ならその分、給油回数を減らすことができるので、わずかではありますが確実に燃費を改善できます。同じ理由で、道に迷った際もムダに車を走行させることになるので、知らない土地ではカーナビを積極的に活用するとよいでしょう。

●無理のない範囲で行うのが真のエコドライブ

運転方法を見直すだけでなく、車に手を加えることでも燃費改善が図れます。誰でも簡単にできる代表的な燃費改善方法は以下の5つです。

・タイヤの空気圧が規定値になっているかチェックする
・エアコンは必要に応じてオフにする
・車の積んでいる余計な荷物を減らす
・目詰まりしたエアクリーナーや劣化したバッテリーを交換する
・エンジン内部を洗浄できる燃料添加剤を使う

車そのものの燃費を改善できれば、どんな状況でも効果が出ます。それに対して、運転による燃費改善効果は、効果が大きいものの、車種や環境に左右されやすいうえ、癖を直すのに時間がかかったり、先読み運転などの技術も必要です。

また、燃費向上のための過度にゆっくりとした加速や減速は、周囲の通行の迷惑になることも。エンジンブレーキ中はブレーキランプが点灯しないので、追突される危険も高まります。

交通状況を見極めて、周囲の安全へ配慮しつつ燃費改善を図るのが、真のエコドライブと言えますね。まずは、簡単にできそうな方法から始めてみるとよいでしょう。

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])