冬のコインパーキングでロック板が凍りついた場合の注意点と対処方法【クルマ豆知識2024年版】

■ロック板が下がらない&上がっていないときはどうする?

気候変動の影響なのか、近年は大雪や強い寒波によって、都心でも最低気温が氷点下となる記録的な冷え込みとなることがあります。車を駐車するのに便利なコインパーキングで「雪や冷え込みによってロック板が動かない!」など、起こりうるトラブルについて注意点を紹介します。

厳寒時のコインパーキング。駐車枠イメージ
雪や氷でコインパーキングのロック板が動かなかったら……

コインパーキングにはロック板式やゲート式などさまざまなタイプがありますが、ここではロック板式のコインパーキングに絞ってお話しします。まず、利用する時は駐車場に書いてある利用規約・料金看板を必ず確認しましょう。特に最大料金や曜日・時間帯の設定には注意が必要です。

ロック板式のコインパーキングというのは、駐車スペースの中央部にロック板が設置されているタイプで、リアタイヤの左右どちらかでロック版を踏み超えて停車します。ロック板式駐車場の場合、センサーが感知した駐車スペースの入庫から出庫までの時間で駐車料金が決まります。

厳寒時のコインパーキング。駐車イメージ
ロック板式は後輪でロック板を踏み越えて駐車します

コインパーキング大手のタイムズの利用約款を見ると、ロック板式コインパーキングでは「最低地上高が25cmを超えるなど、車両入庫認識装置が作動しないおそれのある形状の車両」や「エアロパーツ装着車両など、ロック板との接触により入出庫障害を起こすおそれのある車両」などは駐車できない、となっています。

そうした利用約款に書かれた基準をクリアした車両がロック板式のコインパーキングを利用したときに、雪や寒波による冷え込みによってロック版が上がらない、また料金を支払ったにも関わらずロック版が凍り付いていて下がらず出庫できないというトラブルが発生することがあります。

●無断で出庫すると損害金を請求されることも!

厳寒時のコインパーキング。料金支払機イメージ
ロック板が下がらない、あるいは上がっていないときは支払機や看板に書いてある緊急連絡先に連絡しましょう

料金を支払ったにも関わらず、ロック板が下がらないときは支払機や看板に書いてある緊急連絡先にすぐ連絡しましょう。一方駐車したにも関わらず、ロック板が凍り付いて上がらなかったとき、料金を支払わずにそのまま出庫してしまうとどうなるのでしょうか。

コインパーキング大手のタイムズの利用約款には「不正駐車」という項目があります。

ここにはコインパーキングの利用者が「駐車料金を支払わないで、車両を駐車スペースから出庫、又は駐車場外へ移動したとき、正規の駐車スペース以外の場所へ駐車したとき、並びに当社が不正な駐車方法と認めたとき、その利用者は、当社に対し、駐車料金のほか損害金として金5万円をお支払い頂きます」と書いてあります。

厳寒時のコインパーキング。駐車車両イメージ
駐車したクルマのナンバーは読み取られています

コインパーキングには監視カメラなどが設置されているので、機械の故障によって正常に作動しなかったからといって正規の料金を支払わずに出庫すると、読み取られたナンバーによって後々請求されることになります。したがって機械が正常に動かなかったからといって逃げ得ということはありません。

寒さなどによってロック板がキチンと作動しないこともありますので、クルマを停車したら、ロック板がキチンと上がることを確認してから車を離れたほうが良いかもしれませんね。

萩原文博

※2021年12月21日の記事を2024年1月19日に追記・再編集しました。

【関連記事】

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
続きを見る
閉じる