■現行ゴルフの10インチディスプレイよりも大きな15インチ!?
フォルクスワーゲンは現在、「ゴルフ」改良型(8.5世代)の開発に着手していますが、その派生ワゴン「ゴルフ ヴァリアント」市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
エアインテークコーナーを白く着色して出現したプロトタイプは、白いテープやデカール(転写)、黒い偽装コンポーネントで現行モデルを装っているものの、最小限のカモフラージュといっていいでしょう。これまでGTIとRの8.5プロトタイプを捉えてきましたが、今回はベース車両とみられます。
フロントエンドでは、LEDライトバーでつながったよりスリムなヘッドライトを装備。下部にはパサートと同様の形状の新型バンパーが見えます。後部では、バンパーを新設計するほか、LEDテールライトのグラフィックが刷新されます。
8.5改良型の目玉は、インテリアの刷新でしょう。インフォテインメントシステム用の大幅に大型化されたタッチスクリーンが搭載されることが濃厚です。
これは、フルエレクトリックの「ID.7」に搭載されている15インチユニットに非常によく似ており、大幅なアップグレードとなります。下部グレードにはID.3のような小型の12インチスクリーンが搭載される可能性があるものの、それでも現在のゴルフの10インチディスプレイよりも大きくなります。
同ブランドでは、ステアリングホイールのタッチセンサー式コントロールを廃止すると発表しています。8.5では物理ボタンに戻す最初のモデルの1台になる可能性があり、新しいステアリングホイールは、最終的にはフォルクスワーゲン・シリーズ全体に採用される予定です。
また、品質が向上した新素材や、ID.7でデビューするデジタル制御の「スマート・エアベント」などの新技術機能も搭載される可能性がありそうです。さらに、2023年モデルで導入され、5つ星を獲得したセントラルエアバッグに加え、より充実した先進運転支援システム(ADAS)が搭載されることが予想されます。
8.5世代では「MQB Evo」アーキテクチャのわずかに改良されたバージョンをベースにしており、フォルクスワーゲン・グループの他のモデルでも使用される予定となっています。 エンジニアは、常にコンパクトセグメントのベンチマークとして扱われてきたモデルのシャシーセットアップ、ハンドリング、乗り心地を改善していくことになるでしょう。
パワートレインに関しては、このフェイスリフトモデルがフォルクスワーゲンが2033年にEV専用ブランドとなるまでの最後のICE搭載ゴルフとなる可能性が高く、大きな変化はないと思われます。
しかし、1.0 eTSI および1.5 eTSI ガソリンエンジンと、2.0リットルディーゼルを含む既存のマイルドハイブリッドエンジンに改良が加えられる可能性があるでしょう。2.0 TDIが登場するかは不明ですが、2.0 TSIは、「GTI」、および「R」ホットハッチで導入、電動化がなされると予想されます。
ゴルフ ヴァリアント改良型のワールドプレミアは、2024年後半に登場すると思われます。