カスタマーモータースポーツ向けのレーシングモデル「GR Supra GT4 100 Edition」を世界限定3台

■2022年末時点で世界317レースに延べ625台が出場した「GR Supra GT4」

現行GRスープラは、BMW Z5とのブランド違いのいわば兄弟車で、両モデルともに一級品といえる公道向けスポーツカーになっています。市販されているスポーツカーであるのと同時に、欧州のGT4、日本のスーパー耐久などのモータースポーツ向け車両「GR Supra GT4」という顔も持っています。

「GR Supra GT4」が生産100台に到達
「GR Supra GT4」が生産100台に到達

2023年4月28日、TOYOTA GAZOO Racingは、「GR Supra GT4」の累計生産台数が100台に到達したと明らかにしました。2020年3月に欧州を皮切りに販売が開始されて以来、同年8月から北米、10月から日本を含むアジアへと販売地域を拡大。約3年で100台に到達しています。

なお、100台到達を記念して100台限定の特別仕様車「RZ“Plasma Orange 100 Edition”」も同日発表されています。

世界3台限定の「GR Supra GT4 100 Edition」
世界3台限定の「GR Supra GT4 100 Edition」

さらに、「GR Supra GT4 100 Edition」を世界限定3台で発売。「GR Supra GT4 EVO」がベースで、専用ボディカラーをはじめ、専用ボンネットやシリアルナンバー入りバッジが特別装備されています。

「GR Supra GT4」は、もちろんスープラをベースのレース専用車で、カスタマーモータースポーツに参戦したいというユーザーに向けて、気軽にレースを楽しめることを最大の狙いとしています。

モータースポーツへの挑戦とモータースポーツから得られるフィードバックにより「もっといいクルマづくり」を加速させたい、という想いも込められています。

「GR Supra GT4 100 Edition」のリヤビュー
「GR Supra GT4 100 Edition」のリヤビュー

「GR Supra GT4」は、2022年末時点で世界317レースに延べ625台が出場。各国「GT4(SROが規定するGT車両をベースとした市販レース車両のカテゴリーで、GT3の下位に位置)」選手権や日本のスーパー耐久シリーズなどで79回のクラス優勝と20回の総合優勝、表彰台獲得数は207回に達しているそうです。

その実力を証明するとともに、マシンやパーツなどの改良についてもユーザーからの声やアドバイスを活かしてきたそう。具体的には、ブレーキ、ハンドリング、エンジンなど当然ながら走りに関わるパーツや項目が改良のメニューにのぼっています。

生産台数が100台に達したレース向けモデルの「GR Supra GT4」
生産台数が100台に達したレース向けモデルの「GR Supra GT4」

2023年には計27台の「GR Supra GT4」が参戦予定の欧州に加えて、北米では20台、日本を含むアジアでは12台の車両が、様々なレースに参戦する予定になっています。

「GR Supra GT4 100 Edition」のイメージ
「GR Supra GT4 100 Edition」のイメージ

「GR Supra GT4」の発売以来、TGRのエンジニアがカスタマーサポートのため、世界中のレース現場に駆けつけ、レーシングチームやドライバーから直接、貴重なフィードバックを得てきたそう。

2022年には、「GR Supra GT4 EVO」の発売が開始され、さらなる知見をレースフィールドから獲得することで、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を推進するとしています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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