松永 和浩 
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■スゴ過ぎる雨でQ1 A組予選中断！
いよいよ始まったスーパーGTの2023シーズン、2023 AUTOBACS SUPER GT開幕戦 OKAYAMA GT 300km RACE が4月15日（土）、16日（日）に岡山県の岡山国際サーキットで開催され、4月15日（土）にはその予選が行われました。
参戦台数の多いGT300クラスは、昨年のランキングを基準にA組とB組に分かれて予選Q1が行われ、A組が14台、B組が13台の走行となります。
まず行われたA組では、朝から降っていた雨がより一層強さを増してきます。路面温度が低いこともあってタイヤの温めにも時間がかかるとのことから、予選の走行時間が10分間から15分間へと延長されることとなりました。
そんな中、20号車 シェイドレーシング GR86 GTが開始早々から果敢にタイムを更新し、序盤に1分43秒675とタイムを縮めてきます。そして8分が経過したころには各社一斉にタイムアタックかと思いきや、雨はかなり激しさを増してきます。
この激しい雨は危険であると判断され、予選は開始から9分過ぎで赤旗中断となり、そのまま終了。シェイドレーシングGR86 GTのほか数台がアタックをしていましたが、そのほかの多くのチームは、これから、というときに予選が中断となったことで大方の予想とはずいぶんと違ったQ1Ａ組の予選結果となりました。61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTなどもこの影響によりQ1敗退ということになってしまいます。
雨の状況を見ながらスタート時間を遅らせたB組では雨はかなり小降りとなり、タイム的にも大幅に上がっていくこととなります。52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが1分42秒687を出し、60号車 Syntium LMcorsa GR Supra GTがそれに続きます。
そしてB組開始から8分経過の頃、65号車 LEON PYRAMID AMGが一気に1分40秒571へタイム更新。さらにその後は1分38秒256をマークしたLEON PYRAMID AMGがトップタイムでQ2に進出を決めました。
●Q1、Q2ともにトップでLEON PYRAMID AMGが予選を制覇
GT500クラスのQ1を挟んで、午後3時18分からGT300クラスのQ2がスタートします。この頃にはコース上の水量はさらに減りコースイン後5分が過ぎるころには、Q1を上回る1分39秒台から38秒台にタイムを上げてきています。
最初にタイムを縮めたのはB組トップタイムのLEON PYRAMID AMGで1分36秒244。さらに7号車 Studie BMW M4が続きます。Studie BMW M4のブルーノ・スペングラー選手は2012年のDTMチャンピオンですがスーパーGTではルーキーテスト対象となり3月初旬の岡山テストでは数周しか走っておらず、またこの予選の前のフリー走行でも数周しか走ってという状況での36秒台突入は、さすがDTMチャンピオンといえるでしょう。
後半、そのStudie BMW M4のブルーノ・スペングラー選手1分36秒758を記録し2番手に浮上しますが、トップには及ばず。LEON PYRAMID AMGはチェッカー周に1分36秒038までタイムを縮めてきます。さらに2号車 muta Racing GR86 GTが1分36秒749を出しStudie BMW M4と入れ替わりで2番手に浮上します。
LEON PYRAMID AMGがポールポジションを獲得。2番手にはmuta Racing GR86 GTでブリヂストンタイヤがフロントロー独占。わずか0.002秒差でNo.7 Studie BMW M4が3番手となります。
16日（日）の天候は全く予想がつかない状況ですが、どのような天候であってもGT300クラスがエキサイティングな展開になることだけは間違いないでしょう。そんな決勝レースは16日（日）13時30分スタートです。
●スーパーGT2023開幕戦 岡山 GT300予選結果
順位 ゼッケン 車名 ドライバー タイム
1 55 LEON PYRAMID AMG 蒲生 尚弥、篠原 拓朗 1’36.038
2 2 muta Racing GR86 GT 堤 優威、平良 響 1’36.749
3 7 Studie BMW M4 荒 聖治、ブルーノ・スペングラー 1’36.751
4 88 JLOC ランボルギーニ GT3 小暮 卓史、元嶋 佑弥 1’36.937
5 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝、片岡 龍也 1’37.070
6 31 apr LC500h GT 嵯峨 宏紀、小高 一斗1’37.697
7 50 ANEST IWATA Racing RC F GT3 I.オオムラ・フラガ、古谷 悠河 1’37.913
8 56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R J.P.デ・オリベイラ、名取 鉄平 1’38.241
9 27 Yogibo NSX GT3 岩澤 優吾、伊東 黎明 1’38.455
10 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田 広樹、川合 孝汰 1’38.529
11 9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG 阪口 良平、リアン・ジャトン 1’38.621
12 244 HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤 公哉、三宅 淳詞 1’38.650
13 GAINER TANAX GT-R 富田 竜一郎、石川 京侍 1’39.850
14 96 K-tunes RC F GT3 新田 守男、高木 真一 1’40.646
15 20 シェイドレーシング GR86 GT 平中 克幸、清水 英志郎 1’40.874
16 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木 孝行、田中 篤 1’45.865
17 10 PONOS GAINER GT-R 安田 裕信、大草 りき 1’40.511
18 18 UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志、小出 峻 1’45.969
19 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本 大樹、河野 駿佑 1’40.540
20 6 DOBOT Audi R8 LMS 片山 義章、R.メリ・ムンタン 1’47.036
21 25 HOPPY Schatz GR Supra GT 菅波 冬悟、野中 誠太 1’47.036
22 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人、山内 英輝 1’47.175
23 30 apr GR86 GT 織戸 学、上村 優太 1’42.646
24 87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦 孝亮、坂口 夏月 1’48.163
25 22 アールキューズ AMG GT3 和田 久、城内 政樹 1’42.682
26 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 井田 太陽、田中 優暉 1’54.245
27 5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 冨林 勇佑、松井 孝允 2’11.804
（写真：吉見幸夫、松永和浩 文：松永 和浩）
