フォルクスワーゲンのコンパクトEVコンセプトカー「ID.2 all2 study」は日本円で約352万円。2025年発表予定

■航続距離は450km、最高出力は166kW

コンパクトEVのコンセプトモデル「ID.2 all2 study」
コンパクトEVのコンセプトモデル「ID.2 all2 study」

2023年3月15日、フォルクスワーゲンAGは、コンパクトEVの「ID.2 all2 study」を公開しました。

フォルクスワーゲンは、BEVのフルラインナップ化を掲げていて、2026年までに10車種の新しいバッテリーEV(BEV)を発売すると表明しています。

「ID.2 all2 study」をベースとした市販モデルのベース価格は、2万5000ユーロ未満(日本円で約352万円/3月16日時点)。エントリークラスのBEVから「ID.7セダン」まで幅広いラインナップ構築を目指しています。

ID.2 all2 studyのリヤビュー
ID.2 all2 studyのリヤビュー

「ID.2 all2 study」の生産モデルは、2025年に発表される予定で、同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」「IQ.LIGHT」などの安全装備も含めた先進技術が盛り込まれます。

航続距離は最長で450km。充電は、20分以内に80%まで急速充電が可能です。家庭や公共のAC充電スポットでは、最大11kWまで対応。

ID.2 all2 studyのフロントマスク
ID.2 all2 studyのフロントマスク

「ID.2all」は、ショートオーバーハング、ロングホイールベースが特徴で、ゴルフのような広さを確保しながら、ポロのような手軽な価格設定を実現するとしています。

プラットフォームは、新しい「MEB」エントリープラットフォームが採用され、「ID.」シリーズ初の前輪駆動モデルになります。新しいパッケージにより、ID.の荷室容量は、490~1330Lを確保するそう。

最新版の「MEBエントリー・プラットフォーム」を使う
最新版の「MEBエントリー・プラットフォーム」を使う

「MEB」プラットフォームの最新版がベースで、進化された「MEBエントリー・プラットフォーム」により効率的な駆動技術、バッテリー技術、充電技術が搭載されています。最高出力は166kW(226PS)に達し、WLTP計算による航続距離は最長で450km。

エクステリアデザインは、親しみやすいフロントマスクでありながら、ダイナミックなフォルムが目を惹きます。特徴的なのが、初代ゴルフを彷彿とさせるCピラーのシグネチャー。現代風に新たに解釈された初のモデルになります。

「ID.2 all2 study」のインテリア
「ID.2 all2 study」のインテリア

インテリアには、12.9インチのタッチディスプレイが配置され、その下には、新開発されたエアコンパネルを配置、照明付きスイッチでエアコン機能を操作できます。

エアコンパネルの中央には、インフォテインメントシステムの音量を調整するための実用的な小型ダイヤルを設置。さらに、スマホ用充電インターフェースも用意され、マグネットで固定できるようになっています。

「ID.2 all2 study」のキャビン
「ID.2 all2 study」のキャビン

シートアレンジなどの利便性の高さも特色です。後席は4対6分割可倒式で、さらに助手席の背もたれを倒すと、奥行き2.2mを確保できます。

床下の収納スペースも用意され、充電ケーブルのほか、救急セットや故障診断セットなどが収納できるそう。さらに、このロック可能な収納部には、ノートパソコンやタブレット端末などの大型デバイスを収納できるスペースも設けられていて、充電も可能です。

「ID.2 all2 study」のラゲッジ
「ID.2 all2 study」のラゲッジ

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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