旧車乗りの半数以上が愛車を「部分的に自分でメンテ」。全て自分でメンテする人の多くは「自分でいじりたいから」

■簡単なメンテは自分でできる人も最多

愛車を快調に走らせるために必須なのが、定期的なメンテナンス。特に、最近人気が高い旧車などは、エンジンオイルはもちろん、タイヤやワイヤー類、足まわりなど、様々な箇所をこまめにメンテナンスすることが、長く乗り続けられる秘訣だといわれています。

特に、旧車は、快調に走らせるためにこま目なメンテも必要だといわれる
特に、旧車は、快調に走らせるためにこま目なメンテも必要だといわれる

また、特に旧車好きには、愛車のメンテナンスなど、自分でクルマをいじりたい人も多いといわれますが、実際はどうなのでしょうか?

旧車に興味のある207名を対象にしたカレント自動車の調査によれば、旧車乗りの52.7%が「部分的に自分で行っている」と回答。理由は、「自分でいじりたいから」という人が最多であることなどが分かりました。

●全てショップに任せている人も34.8%

今回の調査は、2023年2月16日〜2023年2月27日の期間、インターネットによるアンケート方式で行われたものです。

なお、ここでは、2012年以前のクルマを旧車と定義しています。

まず、調査では、「旧車のメンテナンスはどのように行っていますか?」という質問を実施。結果は以下の通りです。

旧車のメンテナンスをどのように行っているか(出展:カレント自動車)
旧車のメンテナンスをどのように行っているか(出展:カレント自動車)

1位:「部分的に自分で行っている」 52.7%
2位:「全てショップに任せている」 34.8%
3位:「全て自分で行っている」 12.5%

前述の通り、旧車のメンテナンスを部分的に自分で行っている人が52.7%で1位に。おそらく大掛かりな整備が必要な場合は、自動車修理工場や専門ショップなどに依頼するとしても、比較的簡単なメンテナンスについては、自分である程度できる人が多いことがうかがえます。

また、全て自分で行っている人も12.5%いますね。旧車に限らず、クルマのメンテナンスには、ある程度の設備や工具、場所が必要ですが、こうした人はプライベートファクトリーを持っているのかもしれません。

●クルマの状態を知るために自分でメンテ

調査では、次に、上記3つの回答をした人それぞれに、その理由も聞いています。まず、旧車のメンテナンスを「部分的に自分で行っている」と回答した人の理由は、以下の通りです。

旧車のメンテを部分的に自分で行う人も多い
旧車のメンテを部分的に自分で行う人も多い

1位:「簡単なメンテナンスなら自分でできるから」 39.4%
2位:「クルマの状態を知るため」 29.4%
3位:「自分でいじりたいから」 22.0%
4位:「工賃がかからないから」 7.3%
5位:「そのほか」 1.8%

旧車のメンテナンスを部分的に自分で行う理由(出展:カレント自動車)
旧車のメンテナンスを部分的に自分で行う理由(出展:カレント自動車)

上位3位までをみると、やはり、旧車好きには、自分で簡単なメンテナンスができたり、自分でいじりたい人も多いようです。

また、「クルマの状態を知るため」という回答をした人も29.4%と一定数いますね。おそらく、旧車乗りには、移動中にクルマにトラブルが起こることを気にしている人も多く、そのために日頃から愛車の状態をチェックし、できる範囲のメンテナンスを自分で行っている人もいるのでしょう。

●全てショップに任せる理由は?

一方、旧車のメンテナンスを「全てショップに任せている」と回答した人の理由は、以下の通りになったそうです。

信頼できるショップは、旧車乗りにとって愛車の「主治医」なのかもしれない
信頼できるショップは、旧車乗りにとって愛車の「主治医」なのかもしれない

1位:「信頼できるショップだから」 38.5%
2位:「自分でいじれないから」 29.1%
3位:「自分でやって失敗したら怖いから」 14.5%
4位:「購入したショップでずっとお願いしているから」 11.1%
5位:「そのほか」 6.8%

旧車のメンテナンスを全てショップに任せる理由(出展:カレント自動車)
旧車のメンテナンスを全てショップに任せる理由(出展:カレント自動車)

愛車のメンテナンスを全てショップに依頼している人では、「信頼できるお店」であることを挙げた人が最多となりました。

特に、旧車を専門に扱うショップなどでは、車種や年式に応じた専門的知識も豊富なお店も多いのでしょう。こうしたショップは、旧車乗りにとって、信頼できる愛車の「主治医」となっていることがうかがえます。

●全て自分でメンテする理由は?

最後に、旧車のメンテナンスを「全て自分で行っている」と回答した人にも、その理由を聞いたところ、結果は以下のようになったといいます。

1位:「自分でいじりたいから」 35.9%
2位:「クルマの状態を知るため」 33.3%
3位:「工賃がかからないから」 15.4%
4位:「信頼できるショップがないから」 10.3%
5位:「そのほか」 5.1%

オイル漏れなどがないか、クルマの状態をチェックするために自分でメンテする人も一定数いる
オイル漏れなどがないか、クルマの状態をチェックするために自分でメンテする人も一定数いる

旧車のメンテナンスを「部分的に自分で行っている」人では、「簡単なメンテナンスなら自分でできるから」が最多だったのに対し、「全て自分で行っている」人の場合は「自分でいじりたいから」という人が最多となったようです。

ただし、2位にはやはり「クルマの状態を知るため」が入っていますから、同じく日頃から愛車のコンディションをチェックし、走行時のトラブルができるだけ起こらないように気に掛けている人も多いことがうかがえます。

今回の調査をみる限り、旧車乗りの多くが、部分的もしくは全てを自分でメンテナンスをする人が65.2%(「部分的に自分で行っている」と「全て自分で行っている」の合計)もいることが分かりました。

また、簡単なメンテナンスなら自分でできる人が多いことや、愛車の状態を知るために自分でメンテナンスを行う人も一定数いるようです。

さらに、旧車のメンテナンスを全てショップに任せている人もいますが、それはショップが信頼できるからとか、自分でいじれない、またはやって失敗したら怖いなど、やはり愛車を大切に考えての上であることがうかがえます。

これらを総合すると、きっと旧車乗りには、愛車を長く乗り続けるために、多くの愛情を注いでいる人が多いのでしょうね。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

【関連リンク】

カレント自動車 公式ホームページ
https://www.currentmotor.co.jp/notice/news/6068/

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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