■走りと内装、安全装備を磨き上げる
現行レクサスNXは、発売と同時に人気が沸騰し、長い納期待ちからの受注停止状態になっていました。2023年3月2日に一部改良を受け、受注も再開されました。なお、パワートレーンや仕様によって生産台数、納期に差があるそうです。
2021年に次世代レクサスの第1弾としてリリースされた現行NXは2代目で、トヨタ・ハリアーやRAV4と同じGA-Kプラットフォームを使うものの、洗練されたスムーズな走りは次世代レクサスを謳うにふさわしい仕上がり。
驚くほど乗り心地が良く、静粛性もハイレベル。パワーウインドウは、最後に障子を閉めるようにゆっくりと閉まるのですが、こうした制御ひとつとってみても日本を代表する高級ブランドであることが伝わってきます。
なお、現行NXはレクサスで初めて導入されたPHEVモデル。NXにおけるハイブリッド仕様を合わせたグローバルでの電動車比率は50%を超えるとのこと。
今回の一部改良では、レクサスならではの走りの味「Lexus Driving Signature」を深化させることを目指し、ボディ剛性をさらに強化。同時に、サスペンションにも最適なセッティングが施されています。
ボディ剛性のメニューは、フロントまわりボディ剛性向上(ラジエーターサポートまわり)をはじめ、リヤまわりのボディ剛性向上(リヤサスペンションメンバープレースの追加)となっています(NX350は、一部改良前に完了済み)。
さらに、前後ボディ剛性配分変更による空力バランス調整、コイルスプリングやアブソーバー、EPSのチューニングもメニューに載せられています。
また、NX350は発進時のレスポンスやトルク感が高まり、エンジンやトランスミッションの制御を変更することで、ドライバビリティの向上が図られています。
そのほか、20インチノーマルタイヤを“version L”と“F SPORT”にメーカーオプション設定。“version L”のアルミホイールは、グレーメタリック、“F SPORT”のアルミホイールは、ブラック塗装が施されています。
また、エクステリアは、ハイマウントストップが面発光タイプに変更されています。
内装では、カラーの配色が刷新され、華やかで上質な仕立てに。具体的には、室内がより華やかで上質な空間となるようにドアトリムやグローブボックス、助手席側のコンソールサイドパネルに、インテリアテーマカラーと同じカラーが配され、インテリアカラーの配色が変わったことでイメージを刷新(ブラックと“F SPORT”専用ブラック除く)。
安全で快適なドライブに寄与する「Lexus Safety System +」の機能が拡充されています。「プリクラッシュセーフティ」の低速時の衝突回避、または被害軽減をサポートする低速時加速抑制機能を拡充。自車直前の歩行者、自転車や車両に加えて、壁のような構造物も認識できるようになり、幅広いシーンに対応しています。
運転をさりげなく支援する「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」に、歩行者や自転車、駐車車両に対する操舵と減速支援、先行車に対する減速支援、カーブに対する減速支援も用意されました。信号交差点に対する右左折時減速支援も盛り込まれています。これらにより、状況に応じて適切な運転操作をサポートします。
さらに、前後方を記録するドライブレコーダーも設定。車両前方、後方のカメラ映像がメモリー内に常時録画され、各種録画映像は、インパネセンターのディスプレイで再生が可能。映像データをスマホやUSBメモリーに転送でき、持ち運びも可能です。
そのほか、並列駐車での前向き駐車、バック出庫、前向き出庫などさまざま駐車シーンに対応する「Lexus Teammate Advanced Park(リモート機能付)」、ブレーキとアクセルの踏み間違いで起こる衝突を緩和し、被害の軽減に寄与する「パーキングサポートブレーキ(周囲静止物/PKSB)」がNX450h+“F SPORT”に設定されています(NX450h+“version L”、NX350hは設定済み)。
今回も受注が殺到しそうなレクサスNX。納期などについては販売店まで問い合わせるようにアナウンスされています。
●ボディサイズ
全長4660×全幅1865×全高1660mm
●価格
「NX450h+」:729万5000円〜753万5000円
「NX350h」:520万〜644万6000円
「NX350 “F SPORT”」:608万6000円
「NX250」:455万〜579万6000円
(塚田勝弘)