塚田勝弘 
■アセアンでのEVニーズの高まりに応える
日本でも、法人や自治体を中心としたユーザーニーズの高まりなどにより、販売が再開された軽商用EVのミニキャブ・ミーブ。日本勢では唯一の軽商用EVでもあります。
2023年2月16日（木）、三菱自動車はこのミニキャブ・ミーブを2024年からインドネシアにおける生産合弁会社のミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・インドネシア（MMKI）で生産すると発表しました。
海外での生産が初めてになるミニキャブ・ミーブは、日本では郵便車などでお馴染み。1BOXタイプの軽商用EVで、駆動用バッテリーと、小型、軽量で高効率なモーターなど、世界初の量産EVであるアイ・ミーブで実績のあるEVシステムが搭載されています。
さらに、駆動用バッテリーをフロア中央に配置するなど、商用EVで重要なラゲッジ容量を犠牲にすることなく、EVコンポーネントが搭載されています。また、駆動用バッテリーがフロア中央に配置されたことで低重心化にも寄与していて、優れた操縦安定性と良好な乗り心地も美点です。
インドネシアでの生産に際して、三菱自動車の加藤隆雄社長は、「現在、自動車会社は世界中で急速に進んでいる脱炭素社会への取り組みについて対応することが求められています。中でも軽商用EVは、物流におけるラストワンマイル問題への最適解と考えております。アセアンにおけるEVへのニーズの高まりに応えるため、今回、海外初の現地生産を決定しました」とコメントしています。
先述したように、日本メーカー唯一の軽商用EVであるミニキャブ・ミーブは、日本での販売が再開されています。日本に加えて、アセアンでも販売面で存在感を発揮できれば、同社の強みのひとつである電動化の、さらなる拡大にも寄与するはずです。
（塚田勝弘）
